【ジャパンドローン2018】2018年をドローンUTM元年にするテラドローンとUnifly テラドローンは、ドローン運行管理システム(UTM)業界の世界的リーディングカンパニーであるUnifly NV(ベルギー)社と共同で、ドローンジャパン2018に出展し、日本市場へのUTM普及をアピールしていた。

欧州を中心に最先端のUTMを推進するUnifly

 共同出展のために来日したUnifly社のCEOのMark Kegelaers氏は、ドローンタイムズのインタビューで、同社の最新の取り組みについて語った。Kegelaers氏によれば、Integra Aviation Academy社との連携は、空港周辺で不審なドローンが飛行していないかを的確に発見するための取り組みだという。Integra Aviation Academyは、ドローンの検出システムを構築するシステムインテグレーターで、最新のデバイスやソリューションを組み合わせて、空港周辺を飛行する許可を得ていないドローンを発見する。Uniflyは、その検出システムとUTMを連携させることで、運行管理者に飛行中のドローンが正規か不審な機体かを通知できるようになる。
 また、米国で推進されているLAANC(Low Altitude Authorization and Notification Capability:低空域の許可と通知機能)について尋ねたところ、「我々のUTMは、LAANC(ランス)よりも最先端の機能を提供している」とKegelaers氏は話す。LAANCは空港周辺の空域を中心としたシンプルな航空管制を行うUTMになる。それに対して、すでにUniflyがドイツで提供しているUTMでは、リアルタイムに飛行する有人機と無人機の飛行経路をトラッキングして表示するだけではなく、消防署や警察署など、重要な施設ごとに多層レイヤーで空域を管理する機能も備えている。
 そして、Kegelaers氏は「Uniflyも米国のLAANC(ランス)に参加する予定だ」と話す。すでに、米国でも実証実験を行っていて、近く第二期のパートナー企業として発表される。一方で、米国のUTM企業のAirMapも欧州市場に参入したが、今後の競合についてKegelaers氏は「我々は、すでに欧州4カ国でUniflyを展開している実績がある。AirMapはマーケティング戦略を欧州市場で展開しているが、UTMとしての機能や性能の面では、我々にアドバンテージがある」と自信を示す。
 さらに、テラドローンの徳重徹代表は「今年はUTMを積極的にやっていく。グローバルではかなり伸びている。2ヶ月後くらいには、大きな発表も予定しているので、今年のテラドローンは、世界基準でドローン業界を圧倒していく」と話す。

テラドローンのブース前で、握手を交わすUnifly社のCEOのMark Kegelaers氏(左)とテラドローンの徳重徹代表=3月23日、千葉・幕張メッセのジャパンドローン2018会場(渡辺照明撮影)

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