巨人・岡本レギュラー獲りか、燕・廣岡は? OP戦に見る昨季セBクラス陣容

ヤクルト・廣岡大志【写真:荒川祐史】

ヤクルトはNPB復帰の青木、山田、バレンティンらフルメンバーなら強力打線に

 オープン戦の全日程が終了し、あとは30日に迫る開幕を待つばかり。今季オープン戦におけるポジション別の野手起用を、昨年レギュラーシーズンの選手起用と比較すると、各球団の今季戦力が見えてくる。これを俯瞰してみよう。まずは昨季セ・リーグ6~4位のチームから。

 左が2017年の各ポジションの最多出場選手、右が2018年オープン戦の各ポジション最多出場選手。

セ・リーグ

〇ヤクルト
捕手・中村悠平→中村悠平
一塁・荒木貴裕→荒木貴裕
二塁・山田哲人→山田哲人
三塁・藤井亮太→藤井亮太
遊撃・大引啓次→廣岡大志
外野・坂口智隆→山崎晃大朗
外野・バレンティン→坂口智隆
外野・上田剛史→青木宣親

 昨年、最下位に沈んだヤクルト。一塁はオープン戦では荒木が最も多く守ったが、元打点王の畠山和洋も10試合に出場。畠山が常時出場すれば、打線のパワーはアップする。二塁の山田は不動。三塁は元首位打者の川端慎吾が復活の兆しを見せているが、状態次第になりそうだ。

 遊撃には大引の故障離脱もあり、4月9日に21歳になる廣岡大志が抜擢されるだろう。外野はMLBから復帰した青木、坂口は当確か。バレンティンはオープン戦の試合出場は少ないが、開幕すれば中軸に座る。昨年59試合に出た山崎晃大朗、打撃が売りの雄平が第4の外野手か。

〇中日
捕手・松井雅人→松井雅人
一塁・ビシエド→ビシエド
二塁・荒木雅博→高橋周平
三塁・堂上直倫→堂上直倫
遊撃・京田陽太→京田陽太
外野・大島洋平→大島洋平
外野・藤井淳志→アルモンテ
外野・ゲレーロ→モヤ

巨人はゲレーロ加入で強力な中軸に、一塁争いを制した岡本も注目

 主軸のゲレーロが抜けた中日。捕手は大野奨太が日本ハムから移籍したが、現時点では松井、木下拓哉と併用されている。二塁は、三塁からコンバートされた高橋周平が起用されていた。毎年期待されている高橋だが、レギュラーの座を勝ち取れるか。三塁は堂上と昨年後半に活躍した福田永将が競い合っている。外野は大島洋平に新外国人のアルモンテとモヤ、そしてケガから復帰した平田が加わる。

〇巨人
捕手・小林誠司→小林誠司
一塁・阿部慎之助→岡本和真
二塁・寺内崇幸→吉川尚輝
三塁・マギー→マギー
遊撃・坂本勇人→山本泰寛
外野・長野久義→立岡宗一郎
外野・陽岱鋼→中井大介
外野・亀井善行→ゲレーロ

 巨人はすでに開幕スタメンを発表した。捕手は小林が定位置だが、ドラフト3位の大城卓三がこれに次いでいる。打撃の評価が高くシーズンでは併用する可能性もある。一塁は阿部慎之助から岡本和真へ。岡本は期待に応えることができるか注目だ。遊撃手はオープン戦では山本が最多出場だったが、シーズンが始まれば坂本勇人が正位置に座る。外野は長野、陽岱鋼、ゲレーロで決定。

 開幕すれば、チーム状況によって選手の用兵は大きく変わっていく。シーズン終盤には同じ顔触れであることはまず考えられない。今季はどんな顔ぶれが定位置を獲得するだろうか?

(Full-Count編集部)

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