レジェンド・松井稼が復帰の西武 球団40周年に10年ぶりの日本一へ

西武・松井稼頭央【写真提供:埼玉西武ライオンズ】

昨季は終盤に見せた怒涛の13連勝で4年ぶりのAクラスとなる2位に

 埼玉西武の2018シーズンは、3月30日に札幌ドームで開幕する。辻新監督で迎えた昨季は、「炎獅子ユニホーム」での13連勝に象徴される快進撃で、4年ぶりのAクラスとなる2位で終えた。今回は10年ぶりの優勝に向け、活躍が期待される選手たちを紹介する。

 まずは投手陣。先発陣では、11勝を挙げた野上亮磨がFAで巨人に移籍した。この大きな穴をどのように埋めるかが問題だ。昨季あと一歩で2桁勝利に届かなかったウルフと十亀剣や、8月に2度の完封勝利を飾った多和田真三郎には大きな期待がかかる。

 そして、昨年最多勝と最優秀防御率の2冠に輝き、球界を代表する投手に成長したエース・菊池雄星が、プロ入りから未勝利のソフトバンク相手に白星を挙げられるか、注目だ。オープン戦では3回1失点(自責0)の成績だっただけに、今季こそ鬼門突破なるか。

 リリーフ陣では高橋朋己に注目したい。左肘手術から完全復帰のシーズンとなる今季は、オープン戦6試合で防御率0.00。新外国人のワグナー投手、昨年、侍ジャパンに選出された野田昇吾や平井克典らとともに、守護神・増田達至へつなぐ必勝リレーを形成したい。

 新戦力にも楽しみな名前が並ぶ。人的保障として入団した高木勇人や、オープン戦でソフトバンク相手に圧巻の投球を見せた新外国人・カスティーヨがシーズンでも結果を残すことができるかが大きなカギを握る。さらに、19歳の独立リーグ出身ルーキー・伊藤翔が好調で、公式戦デビューも遠くなさそうだ。

15年ぶりに松井稼頭央が古巣に復帰

 続いて野手陣。オープン戦では浅村栄斗、山川穂高、中村剛也による3者連続本塁打が飛び出すなど、リーグ屈指の強力打線は今季も健在だ。特に、昨季大ブレイクした山川と、球界を代表する長距離砲の中村、メヒアによる熾烈なクリーンナップ争いは必至。「開幕4番」を射止めるのは誰か、目が離せない。

 外野手も万全の陣容だ。昨季首位打者・最多安打を獲得した秋山翔吾に、外崎修汰と金子侑司、ベテラン・栗山巧などに加えて、楽天から松井稼頭央が15年ぶりの古巣復帰。オープン戦では代打起用で安打を放つなど期待に応える活躍を見せている松井選手は、精神的支柱としてもチームを支えてくれるだろう。

 捕手では昨季104試合に出場した炭谷銀仁朗と68試合に出場した岡田雅利に、今季から本格的に捕手に挑戦する森友哉が加わった。森はオープン戦で打率.344を記録し、「打てる捕手」として猛アピールした。

 今季、西武は球団40周年の記念すべき節目のシーズンとなる。2008年以来10年ぶりとなるリーグ優勝に懸ける思いは強いはずだ。選手とファンが一体となって「共に強く。共に熱く。」埼玉西武というチームを作り上げた先に、きっとそれは見えてくるだろう。

(Full-Count編集部)

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