川崎重工が世界最高効率のガスダービンを開発、NEDOの「省エネ技術」を応用

 川崎重工はこのほど、世界最高水準の発電効率と高速負荷応答性を備えた30MW級高効率ガスタービンを開発した。NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)の「戦略的省エネルギー技術革新プログラム」で確立した技術が基となっており、不安定な再生可能エネルギーと連系させることで再生可能エネルギーの有効活用とCO2排出量を削減できる。この成果を導入した100MW級コンバインドサイクル発電プラント(CCPP)を今月から販売開始した。

 同社は今回、負荷応答性を高める技術として高速負荷変動対応DLE燃焼器と高速負荷変動時のエンジン部品の応力評価技術を開発。さらに、発電効率を高めるためのタービン高温化技術として長寿命型TBC及び寿命評価技術を開発した。これにより、ガスタービンの負荷応答性は従来の毎分10%から20%となり、無負荷状態から全負荷運転まで5分で到達できる。さらに、発電効率は100MW級CCPPとしては世界最高水準の55・2%/54・4%(100MW/90MW)を達成した。

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