継手・パイプ加工のジャパン・エンヂニアリング、業務システム大幅刷新 図面作成、見積もりなど社内業務効率化

携帯端末と連動、提案営業にも活用

 建築設備の各種継手・パイプを製造加工する加工管メーカーのジャパン・エンヂニアリング(略称・JES、本社・東京都文京区、社長・南雲一郎氏)は、社内システムを大幅に刷新した。図面作成、見積もり、請求書作成まで社内業務を効率化。また、工場での加工進捗状況もリアルタイムで閲覧できるなど、営業マンの提案営業ツールとしても機能している。

 新システム名は「JESナビ」。3年ほど前からシステム会社との折衝を始め、導入を進めてきた。完全移行は今月末の予定。

 これまでは現場の系統図を受け取ってから、斜眼紙に立て管の図面作成、加工注文書作成、仕様材料の集計作業・確認、見積もり作成までをほぼ手作業で行っていた。「JESナビ」では、使用する材料やパイプの種類・長さ、サイズ・形状などをCADで入力すると自動計算で図面作成、加工注文書、見積もり、請求書作成までが連動してできる。従来に比べて、作業効率は約4倍向上した。また、異なる仕様による配管の価格比較もより簡単になった。

 システムは、同社の加工工場である市原工場(千葉県市原市)と勝浦工場(千葉県勝浦市)に連動。注文を受けた案件が、現在どの加工工程にあるかリアルタイムで確認できる。

 同社の営業スタッフは全員タブレット端末を携帯しており、作成図面や異なる仕様による価格比較、工場での作業進捗状況などを逐次抽出可能。ユーザーニーズに合わせた提案営業がしやすくなった。

 今回の新システム導入の背景には、社員の残業時間の削減問題があった。3カ月前からは「働き方改革」の一環として週休2日制を採用。「JESナビ」は、社内業務環境の改善とユーザーへのサービス体制強化両面に寄与している。

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