メッツ・キャラウェイ監督 開幕戦で投手を8番に起用

今季からメッツの監督に就任したミッキー・キャラウェイはこの数週間、コーチ陣やデータ分析部門のスタッフと議論を重ね、開幕スタメンのベストの形を追求してきた。そして、若手遊撃手のアメッド・ロサリオを9番に置き、ロサリオの前の8番に投手を入れることを決断した。

日本時間3月29日にキャラウェイが発表した開幕スタメンでは、フアン・ラガレスとのレギュラー争いを制したブランドン・ニモが「1番・センター」に入り、レフトのヨエニス・セスペデス、ライトのジェイ・ブルースがそれに続いている。4番には二塁手のアズドゥルバル・カブレラが入り、三塁のトッド・フレイジャー、一塁のエイドリアン・ゴンザレスという新加入コンビがその後を打つ。そして、「7番・捕手」にケビン・プラウェッキー、「8番・投手」にノア・シンダーガード、「9番・遊撃」にロサリオが起用されることになった。

キャラウェイは投手を8番に置くことには「意味がある」と発言。主な狙いは9番に入る有望株・ロサリオへのプレッシャーを軽減することである。後ろに投手がいると、相手投手は「最悪歩かせてもいい」と際どいコースを攻め、変化球を多用してくる。ロサリオを9番に置き、次に好打のニモが控えることで、ロサリオへの厳しい攻めを回避しようと考えているのだ。さらに、9番に野手が入ることで9番からの攻撃の流れができ、2番・セスペデスと3番・ブルースに打点を稼ぐチャンスが増える。こうしたメリットを考慮した結果、キャラウェイは8番に投手を入れることを決断したというわけだ。ただし、「すべての試合で起こることではない」とも話しており、従来通りに投手が9番に入るケースも出てきそうだ。

また、開幕戦の捕手には正捕手のトラビス・ダーノウではなく、プラウェッキーを抜擢。これはカージナルスの開幕投手であるカルロス・マルティネスとの相性を考慮した結果だという。ダーノウはあまり右腕を得意としておらず、相手先発が右腕のときにはプラウェッキーが先発マスクを被る機会が増えるかもしれない。

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