九十九島の認知度UP 「世界で最も美しい湾クラブ」承認目指す 海外に向けPR本格化

 西海国立公園「九十九島」をPRする佐世保市の取り組みが功を奏し、認知度が上がっている。4月には、湾を生かした観光振興や資源保護を目的とする非政府組織(NGO)「世界で最も美しい湾クラブ」の加盟承認を見据え、朝長則男市長がフランスを訪問。世界大会でプレゼンテーションをして、海外に向けたプロモーションを本格化させる。
 風光明媚(めいび)を誇る九十九島だが、全国的な認知度は低かった。市は2015年度から3年計画で、関東を中心にキャンペーンを展開。有名人を起用したキャンペーン動画の公開や、全国的な知名度を誇るハウステンボスとの連携広告に取り組んできた。
 最終年の本年度は、現金99万円など豪華景品が当たるPR動画「九十九島からの挑戦」を作成。延べ約84万回再生され、人気グループ「EXILE」のボーカリスト、TAKAHIROさんを起用した動画の約12万3千回を大きく上回るなど、話題を集めた。このほか大相撲初場所で「九十九島」の懸賞幕を掲げた。
 こうした取り組みが実を結び認知度は急上昇。インターネットを使った認知度調査では、14年は41%だったが、今年2月の調査では66・3%と25・3ポイント増加した。
 新年度には海外プロモーションを本格化させる。朝長市長ら4人が4月15~21日の日程で約170万円をかけ、「湾クラブ」の本部があるフランスを訪問。朝長市長自ら総会で、九十九島の魅力をPRする。
 朝長市長は「承認されれば(加盟湾の)フランスのモンサンミシェルと肩を並べる。ブランド力が高まり、加盟すること自体に価値がある」と強調している。

延べ約84万回再生されたPR動画「九十九島からの挑戦」(佐世保市提供)

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