エンゼルス・大谷が開幕スタメンで初安打もチームは惜しい敗戦

日本時間3月30日、ついに2018年のメジャーリーグのシーズンが開幕。キャンプ中から注目の的だったエンゼルスの大谷翔平はオークランド・コロシアムで行われたアスレチックス戦で「8番・指名打者」としてスタメン出場し、5打数1安打と順当なメジャーデビューとなった。

キャンプ中は投打ともに結果が伴っておらず、現地記者からは「マイナーで開幕を迎えるべき」との声も挙がっていたが、開幕ロースター入りを果たしてチームの初戦に野手として出場した。公式戦の初打席は2回表、エンゼルスがアンドレルトン・シモンズのセンターへのタイムリーで1点を先制した後の2死一塁の場面で訪れた。大谷と対するのはメジャー通算22勝右腕のケンドール・グレイプマンで初球のカッターを一二塁間へと運ぶとその打球はライトと抜けていき、早くも記念すべき公式戦初安打を記録した。安打を記録した直後、記念ボールはエンゼルスのベンチへと返された。

その後、大谷の安打で好機を広げたおかげもあり次打者のマーティン・マルドナードにエンタイトルツーベースが飛び出してこの回だけで2点を先制し、試合の主導権を握った。エンゼルスは6回終了時までにコール・カルフールやアルバート・プーホルス、新加入のザック・コザートの本塁打などで5点を挙げたが、先発のギャレッド・リチャーズが5回に2者連続弾を浴びるなど急激に崩れたこともあり、試合は5対5で延長戦に突入した。

両軍とも好機をつくりながらもなかなか得点できずにいた延長11回裏、アスレチックスの攻撃で決着の時が訪れる。エンゼルスは7番手のノエ・ラミレスが1死一・三塁のピンチを迎えると打席に立ったマーカス・セミエンが6球目のチェンジアップを捉えてその打球はセンターを守っていたマイク・トラウトの頭上を越える安打となりアスレチックスが6対5と今季初戦を最高の形で締めくくった。

初打席で安打を記録した大谷はその後の打席では凡退したものの、メジャーの歴史に新たな1ページを加えた。チームは惜しくも敗れたが、第4戦となる日本時間4月2日のアスレチックス戦での登板に向けて野手と同時に投手としての調整も続けていく。日本の二刀流のシーズンは今、始まったばかりだ。

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