古河電工、超多心・細径光ケーブル開発 大容量通信に貢献

 古河電工は先月30日、世界最高水準の密度を有する細径・超多心光ケーブルを開発したと発表した。29ミリの外径で6912本の光ファイバを内蔵したもの。高密度・細径化により既存の敷設管路に超多心光ケーブルを設置できるようになり、大容量情報通信ネットワークを効率的に構築できる。4月から国内外で販売を開始する計画。

 同社では従来品の構造を抜本的に見直し細径・高密度化を図ったローラブル・リボン・光ケーブルを情報通信関連事業の戦略製品として位置付けている。新製品はその改良版。これまでよりも細い外見200ミクロンの光ファイバを12本横に並べて接着したリボンを、576本ケーブルに詰め込んでいる。

 三重県亀山市の三重事業所で生産を開始し、将来的には米子会社のOFSでの製造も視野に入れる。より高密度な新製品の拡販などでローラブル・リボン・光ケーブルの売上高を20年には40億円まで拡大する計画。

 同社では「今後次世代の高速通信やIoTの普及で重要度が増す大容量ネットワークの構築に貢献していきたい」としている。新製品は4月4日に東京ビッグサイトで開幕する第18回光通信技術展に出展する。

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