NSMコイルセンター・三鋼販・電機資材など三井物産保有株式、日鉄住金物産へ移管

 三井物産スチールなど三井物産グループは、保有する国内事業会社の株式に関し、複数の会社について保有株式を日鉄住金物産に譲渡(移管)する。2日までに400万トン規模の商売を日鉄住金物産に移管したが、商売と呼応する形で事業会社の株式も日鉄住金物産に移管する。これにより日鉄住金物産の収益力や企業価値を高め、三井物産としては持分法利益(2割出資)の取り込み拡大を図りたい考えだ。

 移管対象となる事業会社は複数社あるが、まずは三井物産スチールが保有するNSMコイルセンター(本社・東京都江東区)や三井物産鋼材販売(略称・三鋼販、本社・東京都江東区)、電機資材(本社・東京都千代田区)などの移管から着手した。三鋼販は2日に社名をNSSB三鋼販へ変更した。

 三井物産は国内電炉メーカーの株式も複数保有しているが、その分野はメタルワンとの合弁会社であるエムエム建材に関連するため、株式移管対象とはならない。

 NSMコイルセンターの移管前の株式保有比率は日鉄住金物産が61%、三井物産スチールが25%、新日鉄住金が14%。三井物産鋼材販売の移管前の株式保有比率は三井物産スチールが76%、日鉄住金物産が24%。電機資材は新日鉄住金と三井物産が各20・8%、日鉄住金物産が3%など。

 株式移管後の出資比率は、NSMコイルセンターが日鉄住金物産86%、新日鉄住金14%。NSSB三鋼販は日鉄住金物産100%、電機資材は日鉄住金物産が23・8%で筆頭株主となる。

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