新執行役員プロフィール・日新製鋼

川口靖隆氏(技術総括部長)/かわぐち・やすたか/堺育ち、頼れる上司

 「明るく頼れる上司」だ。中期計画で掲げる製造基盤の再構築、コスト競争力の強化を「スピードを上げて実行する」。設備修繕費も積み増し、メリハリある戦略投資を実行する。

 90年代に担当者として計画した堺でのZAM試作は苦労の連続。ついに成功しめっきされた鋼板をライン内で見た瞬間、叱咤され続けた所長から握手を求められた。「あの感激は今も忘れない」

 堺、東予の後、商品開発部時代に顧客と直に向き合う面白さを知った。再び堺で7年間勤め、大阪製造所長を1年。2016年から技術総括部長。

 大学まで水泳部。今も週末はジムで泳ぐ。

 84年(昭59)大阪府大工卒。大阪府出身、57歳。

三木英司氏(呉製鉄所長)/みき・えいじ/現場主義、指導上手

 設備畑でスタートし呉の圧延設備建設の数々を経験。呉のエネルギー技術TL時代は広島県工業用水がトンネル崩落で17日間止まったが、先人の渇水対策マニュアルに照らし全所一丸で最小限の被害で乗り切り、チームワークも実感した。

 「現場主義で指導上手」が周囲評。購買部長、外注統括室長、衣浦製造所長を経て呉は9年ぶり。「安定操業が第一」と強調し、ステーブ交換、微粉炭使用比率拡大など高炉の操業安定化、競争力強化にも手を打ち、「明るく元気な製鉄所にしていきたい」

 学生野球では投手で4番。近畿リーグでは21勝を挙げた。

 85年(昭60)大阪大工卒。大阪府出身、55歳。

星健一氏(アセアン事業統括・ニッシンスチールアジア社長)/ほし・けんいち/海外経験豊富、気さく

 堺製造所がスタートで92年に米国ウィーリング・ニッシン(WN)に。研修期間だったが途中で駐在に切り換わった。日本で住宅建材営業を経験し、今度は営業部長としてWNへ。米国駐在は通算13年に及んだ。米国流の単刀直入な商談やラストベルトで生き残ったWNのあり様を肌で感じ「貴重な経験ができた」

 ステンレス輸出部長、自動車鋼材販売部長を経験し幅を広げた。コア製品戦略とCS追求を念頭に「NSAが海外で品種別戦略の川下を担い、市場開発の機会を増やしていく」

 気さくで部下に慕われる。鉄道ファン歴は相当長い。

 88年(昭63)大阪市大法卒。大阪府出身、53歳。

© 株式会社鉄鋼新聞社