熊本市電の超低床1号車 2019年夏に復活へ 「鉄道史に残る車両」

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熊本市交通局の上熊本車庫で2012年から保管されている9700形1号車=熊本市西区

 超低床電車として日本で最初に登場した後、故障のため運休が続いていた熊本市電の9700形1号車(1編成2両)が、来年夏の運行再開を目指すことになった。市交通局は「鉄道史に残る車両。利用者の要望もあり、長く走らせたい」と話している。

 乗降口と電停の高低差が少ない超低床電車は乗り降りしやすく、欧州で普及していた。1号車はドイツで量産された車両の車幅を熊本市電の電停に合わせるなどして、1997年に導入。電気系統の故障を知らせる表示が出るようになり、2012年から運休していた。

 ドイツの製造元が他社に買収されるなどしたため、故障の原因は不明。1号車は車両基地で眠ったままとなっていたが、市交通局は部品を国産に交換していけば運行再開できると判断し、改修費用約1億5千万円を19年度までの債務負担行為として設定した。

 県内では19年、ラグビーワールドカップや女子ハンドボール世界選手権が開かれる予定。市交通局は「国際大会に合わせて市電の輸送力を引き上げたいが、新車導入は間に合わない。1号車の改修は既存車両を有効活用する狙いもある」と説明している。(猿渡将樹)

(2018年4月5日付 熊本日日新聞朝刊掲載)

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