【MLB】大谷翔平の二刀流にAロッドも絶賛 イチローと比較し「感銘的なアスリート」

エンゼルス・大谷翔平(左)とMLB通算696本塁打のアレックス・ロドリゲス氏【写真:Getty Images】

メジャー1年目のイチローもオープン戦では不振も「完璧なまでのMVPと新人王」

 投げては初登板初勝利、打っては2試合連続本塁打とメジャーで二刀流の衝撃を与えたエンゼルスの大谷翔平。メジャー通算696本塁打を誇る「Aロッド」こと、アレックス・ロドリゲス氏も手放しに絶賛している。不振のオープン戦を経て、メジャー1年目で新人王とMVPを獲得したマリナーズのイチロー外野手を例に挙げた上に、名スラッガー、ダレル・ストロベリー元外野手とのスイングの類似性を指摘。「美しい芸術」と表現するなど、その才能を高く評価している。

 今季からFOXスポーツの解説を務めるAロッド。FOXスポーツのMLB公式インスタグラムでは明快な分析力で人気を誇るかつてのスーパースターの大谷評を紹介している。

 「(大谷は)とても感銘的なアスリートだ。ガゼルのように走り、彼は偉大なパワーの持ち主だ。美しい本塁打の弧を描いたダリル・ストロベリーを彷彿とさせる」

 193センチという恵まれた体格を誇る大谷だが、そのサイズにも関わらず、スピードも抜群。躍動感あふれる走りは「ガゼル」とまで表現。その一方で、2試合連続本塁打を生み出したパワーについても高く評価。1983年に新人王、88年に本塁打王に輝いたメッツなどで活躍したストロベリー氏の芸術的なスイングと類似していると、Aロッドは主張している。

投打の二刀流で最高スタートを切った大谷に「これは魅惑的な物語だ」

 オープン戦では打率.125、防御率27.00と結果が出なかった。だが、Aロッドはキャンプでのパフォーマンスの低さが何の意味を持たない最高の例を挙げていた。

 「イチローは最初のスプリングキャンプでひどいものだった。そして、何をしたのか? 完璧なまでのMVPと新人王でした」

 2001年にオリックスからマリナーズに移籍後、史上2人しか達成していないMVPと新人王の同時受賞した、ヤンキース時代の同僚を例に挙げた。

 イチローはスプリングキャンプで振るわなかったが、開幕後に大爆発。首位打者、盗塁王、ゴールドグラブ賞、オールスター出場など個人タイトルを総ナメにした。

 「私は一体何を目にすることになるのか分からない。これは魅惑的な物語だ。アメリカ国内の話題ではない。国際的な物語なんだ」

 野球の神様、ベーブ・ルース以来の二刀流。世界に衝撃を与える「Shohei Ohtani」の輝けるキャリアを、スーパースターも心待ちにしている様子だった。

(細野能功 / Yoshinori Hosono)

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