GSユアサ、1000キロワットの回生電力貯蔵装置を西日本旅客鉄道に納入

 GSユアサ(本社・京都市南区、社長・村尾修氏)は、西日本旅客鉄道(本社・大阪市北区、社長・来島達夫氏)に1千キロワット出力の「回生電力貯蔵装置E3Solution System(イースリー・ソリューション・システム)」を納入したと発表した。

 同装置はコンバータとリチウムイオン電池を1ユニットとして構成、最大1千キロワットの電力を充放電するシステム。

 E3Solution Systemは、東海道本線(琵琶湖線)の野洲き電区分所に設置され、3月5日に運用を開始した。このシステムは、電車の減速時に発生する回生電力をコンバータを介してリチウムイオン電池に充電し、電車の力行時にリチウムイオン電池から電力を供給する。これにより電力の有効活用が可能となり、環境負荷の低減を実現できる。このシステムは架線電圧を安定させる機能も担っており、電車の安定輸送にも寄与する。

 GSユアサの産業用リチウムイオン電池は航空・宇宙などの特殊用途、無人搬送車や電力貯蔵システムなどの用途ですでに実用化されている。「これからも、グローバル市場において産業用リチウムイオン電池の用途拡大を図り、省エネルギー社会に貢献していく」(同社)。

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