フェリーふ頭 輝き再び

室蘭港施設整備が完了

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内外装をリニューアルしたフェリーターミナルビル
輝きを取り戻したフェリーターミナルビルの内部
就航船・シルバークィーンに合わせて更新された人道橋
約10年ぶりの稼働へメンテナンスを実施した可動橋

 川崎近海汽船(東京)の宮蘭フェリー航路就航(6月22日)へ向け、室蘭港で進められていた岸壁付帯施設などの関連工事が3月30日で終了した。老朽化していたフェリーターミナルビルの改修工事を実施。就航船の大きさに合わせた岸壁設備の改良や可動橋のメンテナンスも行われ、運航への態勢が整った。

 室蘭市は2017年度、関連工事経費として約8億5千万円を投入し、昨年6月に工事着手。フェリーふ頭の施設が使用されるのは10年ぶりで、老朽化に伴う改修工事や、就航するシルバークィーン(7005トン)に合わせた付帯設備工事を進めてきた。

 工事は①ターミナルビル改修②ターミナルビルと船を結ぶ空中渡り廊下改修③岸壁付帯施設で車両移動に使う可動橋のメンテナンス④空中渡り廊下とフェリーをつなぐ人道橋の更新⑤就航船のスケールに合わせた岸壁改良⑥外構工事―の内容。

 ターミナルビルは1994年に完成、供用開始された。鉄骨造り3階建て3152平方メートルで、旧東日本フェリーの青森航路が2008年11月で廃止されてからは、ほぼ使われない状態が続き、雨漏りがあったほか、配管、電気関係設備の傷みが目立っていた。

 屋根や外壁補修、暖房や電気、衛生設備の更新に取り組んだ。1階は受け付けロビーで、船社事務所が入る。授乳室も新設した2階は待合ロビーと乗船口、売店などとして活用する。3階の活用策は未定で、市が飲食店誘致などを進めている。

 空中渡り廊下は延長200メートル、地上高5・2メートルあるが、漏水が確認されていたため、屋根や外壁を改修。さらに古くなっていたフロアカーペットを新調した。また、船の乗降口に合わせるため20メートル延長。渡り廊下と船をつなぐ人道橋も船体に合わせて更新した。

 10年間未使用となっていた可動橋はメンテナンス工事を実施した。真新しく塗装し直された可動橋の上部には、見やすい文字で「宮古行」の文字がはめ込まれた。3月28日には川近関係者やオペレーターによる操作研修が行われ、スムーズな稼働を確認した。

 また、就航船の船尾可動橋が岸壁の可動橋にうまく接続できるための岸壁改良も実施した。外構関連では、道内からの主力貨物として想定されている、家畜輸送のトラックの利便性向上へ、配管などが老朽化していた家畜用給水設備を更新し、受け入れ環境を整えた。

 川近室蘭支店の中嶋康成支店長は安全運航への決意を述べ「シルバークィーンに合った、十分な設備が整いました」と、市や施工業者の尽力に感謝し、「継続して集荷に努め、息の長い航路に育て、地域の期待に応えていきたい」と話している。