新入社員に贈る言葉、中部地区鉄鋼各社入社式トップ挨拶

当事者意識持ちやり抜く/愛知製鋼・藤岡高広社長

 自動車業界は100年に一度の大転換期にある。長期的には特殊鋼条鋼の需要は減少するが、当社の高い技術を生かした新たなビジネスチャンスも到来している。環境の変化に柔軟に対応し、既存ビジネスの発想転換でさらなる需要を開拓するとともに、新ビジネスを着実に成長させ、スマート社会の共創に取り組もう。 

 「I Will」の当事者意識で、何事も最後までやり抜く意思を持って取り組むこと。振り子を大きく振って広い視点をもち「現地現物」で考え行動すれば、今まで考えていた以上のことが必ず見えてくる。

 そして「自分が変わる、周りを変える」ということに本気で取り組み「高い志」を持って新しいことに積極的にチャレンジしていってほしい。

学び、挑戦し、健康で/豊田通商・貸谷伊知郎社長

 テクノロジーの進化やデジタル化があらゆる業種で進み、自動車関連産業ではCASE(繋がるクルマ、自動運転、シェアードサービス、電気自動車)大きな変革とチャレンジが始まっている。その環境下、我々は市場の変化やお客さまのニーズの多様化に応え、もっとプロアクティブに新しいニーズを作り出していくことが必要。

 そのためには、まず「素直に学び続けること」。先輩から学び、書物を読んで学び続ける。まともに勉強しなかった人との差は歴然。そして「失敗を恐れずチャレンジし続けること」。他責ではなく自責で考えられるか。失敗から学び、同じ失敗を繰り返さないこと。

 三つ目は「心身共に健康であること」。 社会で役立つためにも、まず仕事以前に自身が心身共に健康でなければならない。

問題意識持ち、社会に貢献/岡谷鋼機・岡谷篤一社長

 日本の得意分野である「ものつくり」をバックアップする商社として、大国以外の国々の発展にも寄与すべく、オピニオンリーダーを目指すこと。

 社会をサポートする役割を発揮しよう。ロボット等の省人化技術や先端技術にも取り組み社会課題の解決に寄与しよう。社会貢献活動もグループ各社で清掃活動、チャリティーコンサート、学生ベンチャー支援、奨学金、日本語スピーチコンテスト、日本語学校などを実践している。

 常に疑問や問題意識を持って考えること。自ら考え行動し、改善していくことでPDCAをまわし自律を。先輩や上司とコミュニケーションをとり、支えてくれた方々への感謝を忘れず、社会人として責任を持って行動してください。

働き方改革で職場活性化/カノークス・木下幹夫社長

 社是である「社業を通じて社会に貢献せん」「和を持って最善を尽くさん」「善意と良識を身上として日々を全うせん」をよく考え、社会人としての心掛けなどの基本動作を身につけること。

 当社の経営理念は「常にお客様から第一に求められる企業」。信頼のおける多くのお客さまに支えられ120年継続出来たのもこの理念に支えられたおかげ。

 「働き方改革」活動を進めて「働きやすい職場環境」をつくり、限られた時間の中で労働生産性を向上させる。その相乗効果も大きく、アイデアの引き出しも多くなる。女性社員の活躍促進も重要。

 また、新たなビジネスの構築も重要。日頃の業務をこなしながら、新たなビジネスを創出していく努力も必要になる。皆さんの今後に期待する。

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