〔八甲田山〕火山性地震が一時的に増加も、現時点で火山活動の活発化までには至らず(4/11)

仙台管区気象台は11日12:30、「八甲田山 火山の状況に関する解説情報(臨時) 第1号」を発表しました。
青森県の八甲田山では、きのう10日から一時的に火山性地震が増加しています。大岳山頂の南4km付近で10日2~4時台を中心に日計22回、きょう11日08:00前後にも3回発生しています。また、9時台には大岳山頂の北西5km付近を震源とする火山性地震が4回発生しました。
なお、低周波地震や火山性微動は観測されておらず、地殻変動、および監視カメラによる観測でも、地獄沼付近及び大岳周辺に特段の変化は認められていません。八甲田山周辺では、これまでも同じ所で一時的な地震の増加がみられていることから、火山活動の活発化は認められないとしつつ、引き続き、活火山であることに留意するよう呼びかけています。

◆八甲田山の火山活動の状況
<1986年>
・08/10~/12 北西山麓で地震多発、最大M4.8。

<2011年>
・03/11 東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)以降、八甲田山周辺で地震増加。

<2013年>
・2月以降、大岳山頂直下付近等で微小な火山性地震が増加。2~10月頃には山体の膨張を示す地殻変動。
・12/29 南八甲田火山群櫛ヶ峰東側付近のごく浅いところで地震計16回、最大M1.7。

<2016年>
・11/23~/24 大岳の西約5km付近の深さ約3~5kmで火山性地震が一時増加、最大M1.7。

※このほか、1997年と2010年には火山性ガスにより、レンジャー訓練中の陸上自衛隊や、山菜採りの女性が死亡する事案も。

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