建材・エンジ首脳2018年度入社式挨拶

日本になくてはならない人に/日鉄住金建材・中川智章社長

 「当社は鉄鋼建材分野におけるパイオニアとして日本の安心・安全、快適な空間づくりに貢献してきた。そのことが大きな誇りでもある。現在、東京五輪を控え、大都市圏での再開発や国土保全に向けた防災ニーズも高まっておりまさに我々の出番がやってきている。一方で、人手不足による設計図面や現場施工の遅れといった課題も顕在化しており日本の発展のためにも我々には今まで以上に知恵と工夫が求められている。こういう環境の中で皆さんにやりがいのある仕事の場を用意するので思う存分力を発揮してもらいたい。日頃から次の3点を心掛けてほしい。1点目は信頼される人になるということだ。周りからの信頼がなければよい仕事はできない。まずは誠実に、そして相手に認めて欲しければ自分から相手をまず認めることだ。2点目は常に学ぶこと。自信過剰にならず謙虚な気持ちで学んでほしい。社会生活は学びの連続だ。3点目は主体性を持ってほしいということだ。失敗してもそこから学び、次に活かせばよい。社会生活をスムーズにスタートする秘訣は与えられた仕事に全力を尽くすことで、その積み重ねが大きな成長につながる。当社は日本になくてはならない会社を目指しており、皆さんが当社になくてはならない人になることはすなわち、日本にとってなくてはならない人につながる」

明るく前向きにみんなで挑戦/JFE建材・久保亮二社長

 「皆さんの入社にあたり3点お願いしたい。まず第1は安全だ。会社や工場の中で扱う鉄は薄いものは鋭利な刃物、分厚いものは重い。一瞬で身体も切れる怖いものだが、先輩たちが長年作り上げてきた安全のルールを守り、正しく恐れれば大丈夫だ。安全無くして会社の繁栄や皆さんの幸せはない。安全最優先でお願いしたい。第2は挨拶と返事、そして笑顔だ。挨拶は社会生活、会社生活の一丁目一番地の行動。元気な挨拶は周りを明るくし自分の力もわいてくる。笑顔を作ると自分の気持ちもよくなる。挨拶・返事は『ラ』の音程でお願いしたい。第3は自分の会社や仕事に誇りと使命感を持ってほしい。当社の仕事は社会に役立つよりよい商品を、より低コストで納期通りに、安定的に供給させていただくこと。世の中に役立っているという会社の誇りと使命感を持って社会に貢献してほしい。最後にお願いしたいのは『明るく、前向きに、みんなでチャレンジ』という取り組み姿勢だ。一人で悩まず皆と相談し、皆でチャレンジしてほしい。当社は現在、働き方改革推進プロジェクトを始めている。残業を減らしつつ仕事の価値をあげるために、皆さんも知恵を出しよりよい会社を目指そう。そしてJFE建材を業界ナンバーワンの会社にしていこう」

健康第一、勉強し立派な社会人に/ジェコス・馬越学社長

 「皆さん、入社おめでとうございます。今日ここに新しい31人の仲間を迎えられたことを嬉しく思ってる。期待と不安が入り混じった緊張感の中で本日を迎えられたと思う。これから40年以上の長い社会人生活が始まる。充実した社会人生活に必要なものは1に健康、2に健康、3・4も健康、5に健康だ。心身ともに健康管理を第一にそれぞれの目標に向かって頑張ってほしい。当社は今年で創立50周年を迎える。10年ビジョンを策定しており、これからいろいろな取り組みをしていく。当社は建設業の基礎を支えるというなくてはならない大切な仕事をしており、重仮設業の中でトップを走っている。こうした中、10年後は皆さんが会社の中核を担うことになる。自己成長のために必要なものは1に勉強、2に勉強、3・4も勉強、5に勉強だ。わからないことがあれば一人で抱え込まずに先輩社員に質問して自ら研鑽に努めてほしい。様々な知識を吸収して立派な社会人になるために一生懸命努力してもらいたい。ジェコス社員としての皆さんの生活が心身ともに健やかで充実したものになることを祈念している」

一歩先いく発想と積極性に期待/新日鉄住金エンジニアリング・藤原真一社長

 「当社は新日鉄住金グループのエンジニアリングを担う部門として40年以上の歴史を持っているが、独立会社として分社したのは2006年。伝統と新しい企業文化が融合したエンジニアリング会社だ。そしてみなさんはこれからの10年後、20年後に当社を支える戦力として入社された。企業は絶え間なく進化・成長しなければならない。当社はその意味も込めて分社10年となる2016年に企業理念と行動規範を見直し、これからの10年、20年にふさわしいものに衣替えした。そのキーワードの1つが「一歩先をいく技術とアイディア」だ。若い皆さんにはフレッシュな一歩先をいく発想と積極性を大いに期待したい。皆さんの先輩はこれまで様々な事業環境を経験する中で実力を高め、個人も会社も成長する方策を見出してきた。早くその仲間入りをして共に成長するフレッシュな戦力になってほしい。その手掛かりとして『守・破・離』の3文字を贈りたい。これは日本の伝統芸能や武道の世界で受け継がれてきたそれぞれの道を究めるための取り組み姿勢だ。皆さんにはこのステップをしっかりと歩んでいただきたい。それによって事業がしっかりと次の世代につながり、さらに発展していく」

変化恐れず未知の世界に挑戦/JFEエンジニアリング・大下元社長

 「当社はJFEエンジとして発足して今年で16年目。日本ではこれらの事業をさらに高度化し海外ではその地域のニーズにあった最適なシステムを最適なコストで提供することが当社のミッション。自ら事業を運営するという形まで無限の発展可能性を秘めている。それは人のパワーでやっていくことで人が財産の会社だ。まず、『夢なくして成功なし』という言葉を贈りたい。個人の夢とはその時点で自分は正しい道を選んだのだと納得できるものだと思っている。それが叶わなければ新たな夢を掲げればいい。次に『基本なくして応用なし』だ。基本ができていないとある瞬間はしのげてもすぐに破綻する。地道な努力の積み重ねは必ず後の人生に役立つ。そうした日々の仕事が社会の根幹を支えていることを忘れないでほしい。3つ目は『健康第一、家族第一、安全第一』だ。安全第一は当社では最も大事なキーワードで、現場は常に危険と隣り合わせだ。最後に、私は入社して色々な経験をさせてもらい変化を恐れず、未知の分野に挑戦することが財産となるという信念が生まれた。変わりゆく社会課題に対して我々自身が常に変化し、挑戦を続けなければならない。皆さんは変化を捉えて柔軟に対応していくことを楽しんでほしい。そのために社員一人一人の使命感がまさに社会を創っていること、そして一人一人の夢が次の社会を担っていくことを実感する会社であり続けたい」

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