今季はネイマールが退団して特にその傾向が強くなっていたが、バルセロナはFWリオネル・メッシへの依存度が極めて高い。それはチャンピオンズリーグでの成績を見れば分かってくる。
バルセロナは先日チャンピオンズリーグ準々決勝2ndレグでローマにまさかの逆転を許し、ベスト4進出を逃してしまった。今回のローマ戦では1stレグで4-1と快勝したものの、エースのメッシは180分を通して無得点だった。実はバルセロナがチャンピオンズリーグで敗れる時、そのほとんどのゲームでメッシが沈黙しているのだ。
スペイン『MARCA』が過去のデータを振り返っているが、2006-07シーズンはリヴァプール戦(180分間無得点)、2007-08シーズンはマンチェスター・ユナイテッド、2009-10シーズンはインテル、2011-12シーズンはチェルシー、2012-13シーズンはバイエルン、2013-14シーズンはアトレティコ・マドリード、2015-16シーズンもアトレティコ、2016-17シーズンはユヴェントス、そして今季はローマと、バルセロナが決勝トーナメントで敗れた試合の全てでメッシは1点も決めていない。
全ての原因がメッシにあるわけではないが、やはりバルセロナにおいてメッシは特別な存在だ。苦しい時はどうしてもメッシ頼みとなり、そのメッシが不発となれば打つ手がなくなってしまう。徹底的に守備を固められてしまった2009-10シーズンのインテル戦は特に印象的だが、相手がバルセロナとなれば敵は守備的な戦いをしてくる。それを崩すにはメッシの閃きが不可欠なのだ。
バルセロナは2008-09、2010-11、2014-15と近年だけでも3度チャンピオンズリーグを制している。それはメッシがいたからこそであり、メッシを封じられてしまえば意外に脆い。特に今季はルイス・スアレスとメッシしか得点源と呼べる選手がいなかったため、余計に攻撃の引き出しは少なくなってしまっていた。そのぶん守備の安定感が増していたのだが、2ndレグではそれも崩壊。このような展開ではメッシが何かミラクルを起こしてくれない限り、バルセロナが上へ進む術はなかったのだろう。
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