健康増進へ歩数ポイント化 長与町が5月から独自事業

 長崎県西彼長与町は来月、独自の健康ポイント事業「貯(た)めんば損たい! ながよミックンポイント」を始める。町民が歩いたり健診を受けたりすることに町がポイントを付与。専用のシステムを導入し、住民の健康づくりに自治体がインセンティブ(動機づけ)を与えるのは県内でも先進的取り組みだ。
 20歳以上の町民が対象で、本年度の参加定員は800人。町が参加者個人に累計歩数1億歩まで計測できる「億歩計」を貸し出し、累積歩数10万歩ごとに100ポイントを与える。ポイントは、町内約170店舗で使える「ながよ共通商品券」(西そのぎ商工会長与支所発行)と交換できる。1ポイントは1円分。
 歩数は年間3千ポイント(300万歩分)が上限だが、これとは別に健診を受けたり、町が指定する「ながよヘルシーウォーキング大会」などイベントに参加したりすることもポイントの対象。歩数分と合わせ、最大5千ポイントが可能になる。このほか町の子育て事業にポイントを寄付することもできる。
 国民の医療費が増大し、健康寿命を延ばすことが課題となる中、健康への関心が薄い若い世代の参加も見込んでいる。同町健康保険課の志田純子課長は「お得と健康が同時に手に入り、楽しさもある。ぜひ参加して健康づくりを生活に定着させてほしい」と成果に期待している。
 長崎県医師会の牟田幹久常任理事は「介護予防は若い頃から歩く習慣を身に付け、骨や筋肉をつくっておくことが大事。ポイント事業は動機づけとして大変いいこと」と評価した。
 今月16日から特設窓口(電095・894・1215)で参加予約を受け付ける。説明会は5月8日~6月5日、同町役場などで計15回開く。

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