【MLB】好調・大谷を止められるのは「大自然」だけ!? 米紙特集、負傷リスクに懸念も

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エンゼルス・大谷翔平【写真:Getty Images】

大谷翔平の先発予定試合は天候不良で中止に

 15日(日本時間16日)に予定されていたロイヤルズ-エンゼルスの一戦が悪天候のため中止となった。敵地で自身メジャー3度目の先発登板に臨む予定だった大谷翔平は、17日(同18日)の本拠地レッドソックス戦にスライド登板することに。この寒波による試合中止について、米地元紙「USAトゥデー」電子版は「ショウヘイ・オオタニですら、MLBでここ10年最も悲惨な4月(の気候)から逃れることはできない」との見出しで伝えた。

 打席でもマウンドでも圧巻のパフォーマンスを見せている二刀流右腕も勝てないものがあった。それはカウフマンスタジアムに氷柱ができるほどの寒波――。米紙は「これはメジャーリーグ最悪の悪夢になるかもしれない。これはかなり大規模な惨事である」とレポートした。

 この日はほかにも5試合が中止に。記事によると、今季はすでに22試合の延期が決まっており、これは2000年以降、2番目に多い数字だという。同時に米紙はロイヤルズ-エンゼルス戦が当初強行される予定だったことを伝えた上で、「MLBの職員たちは彼らの考えを慈悲深く変更し、野球界で最も大きな市場価値を持つ男を保護することにした。カンザスシティ・ロイヤルズの要求を当初、拒否していたMLBは日曜日のロサンゼルス・エンゼルス戦を中止することに決めた。そうだ。この試合はショウヘイ・オオタニが投げる予定だったのだ」と伝えた。

 同試合の中止は開始直前まで発表されなかったことでツイッター上でも一部ファンから批判の声が上がっていた。今回の記事では極寒の中、試合を強行しようとしたMLB側に対する批判を強めており、「ショウヘイ・タイムの25分前に、ショーはキャンセルとなった。もしも、オオタニが体感気温マイナス6度、気温1.7度の環境での投球でケガした時に、MLBはどんな言い訳をするのか、想像できるだろうか?」と問題提起している。

悪天候の中での試合開催、メジャー監督からも賛否

 この日は有色人種のMLB入りの道を切り開いたジャッキー・ロビンソンの功績を称える「ジャッキー・ロビンソン・デー」で、全選手が「42」のユニホームを背負ってプレーするメジャー恒例のイベントが各地で開催された。記事では試合が全米中継される事情もあったことを伝えつつ、“大谷の先発日だから試合を強行するのか?”などと声を上げる選手もいたこともレポートしている。

 一方、米紙は14日(同15日)のカブス-ブレーブスの一戦が悪天候の中で行われたことにも言及。その試合でカブスは14-10で勝利したが、ジョー・マドン監督は記事の中で「これは野球をやるべき天気ではない。プレーには酷すぎる要素が存在した。生産的とは言えない。言われたからには我々としてはやるだけだが、自分の野球人生で最悪な状況だった。今までに本当に酷い状況を私は経験しているがね」と憤慨するコメントを残している。

 ただこの日はエンゼルスのマイク・ソーシア監督がMLBに一定の理解を示したようで、「風がなければプレーできた。我々は0.6度の中、プレーしたことがある。だが、風が状況を悪化させた。MLBは正しい決断をした」と話し、「彼(オオタニ)が先発したとしても、彼に問題が起きたとは思わない。ある時点では、投手のみならず、選手は寒かろうが試合をしなければいけない時もある。シーズン序盤が終盤か、プレーオフか、とても不快な気候でもプレーすることになる」との持論を唱えたという。

 記事ではエンゼルスが温暖なカリフォルニアを本拠地とすることから、「彼らが寒さと向き合うことはプレーオフまでないかもしれない」と分析。「もしかすると、その時に初めて、寒さがオオタニにいかなる影響をもたらすのか、知ることになるのかもしれない。今のところ、我々が知っていることは、彼を止めることができるのは母なる大自然だけ、ということだ」と結論付けている。

 ここまで投手として2戦2勝、防御率2.08、打者として打率.367、3本塁打、11打点と投打でメジャートップクラスの成績を残している23歳。歴史的な寒波以外に絶好調の二刀流を阻むものはない――。米メディアは大谷の圧巻の活躍に最大限の評価を与えている。

(石川加奈子 / Kanako Ishikawa)