【山内会長、岡田社長・会見の一問一答】「3人代表制」は維持

 UACJの山内重徳会長と岡田満社長は13日、東京・日本橋で記者会見を開き、修正した役員人事案について説明した。一問一答は次の通り。(敬称略)

――古河電工が人事案の発表前から反対の意向を示していたにもかかわらず、なぜ修正せず2月に公表に踏み切ったか。

山内「発表前のやり取りの中で、理解いただいたと考えていたが、そうではなかった。認識に〝すれ違い〟があったのが一番の原因。当社は変革期にあるアルミ産業において、チャンスをつかむために中長期的な視点に立って投資をしてきた。短期的にも利益を上げ、配当をし、持分法利益でも貢献してきたと認識してきた。しかし株主の立場では、短期的な部分が不十分だったようだ。短期的な視点と中長期的な視点については対話を重ねてきたが、残念ながらすれ違ってしまった。理解していただくこと、理解し続けていただくことはとても難しい」

――3人代表制を維持したのはなぜか。

山内「3人の代表はガバナンス上の問題と捉えていない。社長以外の2人については、中野専務が海外案件を担当し、種岡専務はアルミ板の営業責任者という立場なので、代表権を持って顧客と取引に当たることが必要。また不測の事態に備えるためにも複数人置くことが良いと考えた」

――相談役の役割は。

岡田「新体制でそれぞれが慣れていない立場にあるとき、適切にアドバイスしバックアップすることが役割」

――今回の人事案でUACJとして主張したことは。

山内「会社の独立性を重視するという点は、変更案でも維持できていると認識している」

――投資ファンドの株式買い増しについてどう分析しているか。

岡田「エフィッシモ社とは、株主として建設的な会話を進めていきたい。いま現在具体的なアプローチは来ていない」

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