1つのジャッジが、そのチームや国の勝敗、そして未来をも大きく変えてしまうかもしれない。そんな重要な役割が与えられていることもあり、決してあってはならないことだが、サッカーの試合を裁く審判たちは命の危険にさらされることもある。そして彼らの家族もまた、同様のことが言える。
11日に行われたチャンピオンズリーグの準々決勝2ndレグで、レアル・マドリードとユヴェントスが対戦。1stレグを0-3で落としたユヴェントスだが、2ndレグの90分間で3点を奪い返し、スコアを振り出しに戻して見せた。そして、残るは後半のアディショナルタイム。勝敗は延長戦へ持ち越されるかと思われたが、運命を分けたのは1つのジャッジだった。
ルーカス・バスケスがメディ・ベナティアにエリア内で倒されたことで、この試合の主審を務めていたマイケル・オリバー氏はペナルティスポットを指差し、PKのジャッジを下した。これをエースのクリスティアーノ・ロナウドが冷静に決め、レアルがCLベスト4へとコマを進めたが、試合直後からこの判定を巡って多くの論争が起きている。
ユヴェントスの選手が「あれがPKなんて信じられない」などと述べれば、レアルの選手たちは「なんで彼らが審判に抗議したのか理解できない」などと述べる。また、スペイン紙が緊急アンケートを行ったり、元リーガ・エスパニョーラの審判員が「PKを与えるほどではない」との見解を示したりするなど、様々な意見が飛び交っていた。
オリバー氏を擁護する声が多く上がった一方で、イタリアのファンを中心に批判する声も上がっている。そして、その矛先は彼の妻であるルーシー夫人にも向けられた。英『BBC』などいくつかの英メディアによると、女子サッカーなどで審判を務めるルーシー夫人のSNSに誹謗中傷コメントが殺到。中には彼女を脅迫するようなコメントもあり、携帯番号などの個人情報も流出してしまったようだ。この騒動を受けて、すでに警察が調査を進めているという。
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