新小浜病院、今夏着工へ 透析部門新設 20年春開院目指す

 島原半島の中核病院の一つ、雲仙市小浜町の公立新小浜病院を移転する実施設計が完了し、今夏をめどに着工する。総事業費は約46億円で、現在と同数の150床を維持。新たに透析部門を設置するほか、温泉を活用した患者向けの足湯や温泉浴室も備え、2020年春の開院を目指す。
 同病院を管理する雲仙・南島原保健組合によると、新しい病院は鉄筋コンクリート6階建てで延べ床面積約7700平方メートル、高さ30メートル。1階に外来診察部門を集約。2、3階は手術室やリハビリテーション部門などを置く。入院病棟は4~6階になる予定。一般駐車場約80台分を確保する。
 透析部門は、これまで市外に通院するなどしていた人工透析患者の利便性向上を図る。現病院同様の小浜温泉を活用した温泉浴室に加え、入院患者やリハビリ患者向けの足湯も新たに設ける。
 新病院は13診療科目を維持し、外来患者数は1日130~180人を見込む。今夏をめどに着工し、20年春の開院を目指す。総事業費は約46億2千万円。財源は国の病院事業債や過疎対策事業債などを活用し、雲仙、南島原両市に実質的な財源負担を求めない。
 現在の病院は築40年以上が経過して老朽化が進み、耐震性も十分ではない。同組合は15年、病院を現在地から約150メートル離れた国道251号沿いの埋め立て地に移転する基本構想を発表。基本計画などを経て、実施設計の策定を進めてきた。実施設計の概要は同組合のホームページ(http://hoken-kumiai.jp/)でも確認できる。

国道251号側から見た公立新小浜病院の完成予想図(雲仙・南島原保健組合提供)

© 株式会社長崎新聞社