三菱幸町工場の跡地活用 ジャパネット選定へ

 三菱重工業が、長崎造船所幸町工場一帯の跡地活用の公募を巡り、サッカーJ1、V・ファーレン長崎の専用スタジアム建設を目指すジャパネットホールディングス(佐世保市)などの企業グループを優先交渉権者に選定する方針を固めたことが16日、分かった。
 跡地活用の事業者公募では、五つの企業グループが事業計画を提案。審査では経済波及効果や土地取引額が焦点となり、ジャパネットのグループが評価された。三菱重工は16日までに5グループに審査結果を通知した。優先交渉権者は月内に正式決定し、土地売買などの条件を詰めた上で夏ごろに正式契約を結ぶ予定。
 ジャパネットは米総合不動産業ジョーンズラングラサールの日本法人と連携。サッカースタジアムは2万3千人収容で約5年後の完成を目指す。子会社V長崎の現在の本拠地トランスコスモススタジアム長崎(諫早市)は駐車場不足に加え、最寄り駅から徒歩で約30分かかり交通アクセスに課題があるとされる。県立施設のため、他の競技との兼ね合いで使用時間が限られることもあったという。これに対し、幸町周辺は公共交通網が比較的充実している。
 ジャパネットなどは幸町の跡地で300室のホテルや300戸のマンション、アリーナ、商業施設の整備も計画しているもようだ。

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