中日アルモンテが驚異の得点圏打率.625、Gゲレーロは苦戦? セ外国人診断

中日のソイロ・アルモンテ【写真:荒川祐史】

アルモンテはリーグトップ15打点、首位DeNAは先発バリオスが2勝をマーク

 プロ野球は15日、各地でデーゲーム6試合を行った。3月30日の開幕戦から2週間半が経過し、各球団5カードを消化した。これにより、リーグ内での対戦が一巡した。

 セ・リーグは昨季3位から日本シリーズに進出したDeNAが首位に立つ。3連敗のあと、4月7日の広島戦で勝利すると、そこから怒涛の連勝街道。2カード連続で3タテを決めて17年ぶりの8連勝とし、広島に0.5ゲーム差をつけている。

 2年連続リーグ優勝中の広島は9勝6敗の2位。開幕3連勝を飾った後は五分の成績となっているが、大崩れしないところはさすがといったところ。昨季球団ワーストの96敗を喫したヤクルトが貯金1の3位につける。阪神が4位、中日が5位となっており、巨人は5勝10敗の借金5、セ・リーグで最速で10敗目を喫した。

 開幕8連勝した西武ほどのスタートダッシュに成功したチームはなく、早くも混戦の様相にある今季のセ・リーグ。そんな中で、チームの浮沈を左右する各球団の助っ人たちは、この2週間半、どんな成績を残したのか。ここではセ・リーグ6球団の助っ人たちの開幕5カードの働きを診断してみよう。

◯1位:DeNA(9勝5敗)
エディソン・バリオス投手
3試合2勝1敗0ホールド0セーブ 防御率2.76

スペンサー・パットン投手
5試合0勝0敗3ホールド0セーブ 防御率9.00

エドウィン・エスコバー投手
8試合0勝0敗3ホールド0セーブ 防御率2.70

ホセ・ロペス内野手
14試合54打数17安打3本塁打7打点 打率.315

1軍出場なし
ジョー・ウィーランド投手、ネフタリ・ソト内野手

 15日の中日戦を終え、17年ぶりの8連勝としたDeNA。きっちりと助っ人外国人たちもチームに貢献している。ウィーランドが故障で不在の中で、先発ローテの穴を埋めたのが元ソフトバンクのバリオス。先発として2勝をあげ、防御率も2点台と安定している。パットンが防御率9.00となっているが、これは11日の巨人戦で喫した3失点が大きく影響しており、その後は2試合連続無失点。エスコバーは早くも8試合に投げて中継ぎ陣の中で大車輪の働き。ロペスも打率.315とさすがの成績を残している。

広島ジョンソン&燕ブキャナンは先発3試合全てでQSを達成

◯2位:広島(9勝6敗)
クリス・ジョンソン投手
3試合2勝1敗0ホールド0セーブ 防御率2.57

ジェイ・ジャクソン投手
6試合0勝0敗4ホールド0セーブ 防御率1.50

ブラッド・エルドレッド内野手
14試合35打数8安打3本塁打10打点 打率.229

アレハンドロ・メヒア内野手
11試合17打数5安打0本塁打1打点 打率.294

1軍出場なし
レオネル・カンポス投手、サビエル・バティスタ外野手

 王者・広島の助っ人陣は昨季と顔ぶれはほぼ変わらず、そしてハイレベルだ。ジョンソンは3試合に先発して3試合ともクオリティースタート(QS)を達成する安定感で2勝をマーク。ジャクソンも早くも4ホールドをあげる。エルドレッドは打率は高くないが、3本塁打10打点と結果を残している。メヒアは主に代打での起用がメインとなっており、2軍には昨季衝撃を与えたバティスタが控えている。

◯3位:ヤクルト(8勝7敗)
デビット・ブキャナン投手
3試合2勝0敗0ホールド0セーブ 防御率1.23

マット・カラシティー投手
7試合1勝0敗0ホールド3セーブ 防御率1.29

デーブ・ハフ投手
2試合0勝1敗0ホールド0セーブ 防御率10.45

ウラディミール・バレンティン外野手
14試合54打数14安打3本塁打14打点 打率.259

1軍出場なし
ジョーダン・アルメンゴ投手

 現在、貯金1の3位とまずまずの位置につけているヤクルト。大黒柱のブキャナンが3試合に投げて3試合ともにQSを達成。2勝をマークし、防御率も1.23と優秀だ。新戦力のカラシティーもストッパーとして定着して3セーブをマークしている。2試合連続で大量失点を喫している、もう1人の先発ハフの状態が気がかり。バレンティンは3本塁打、リーグ2位の14打点とまずまずの成績を残している。

中日は新加入の投手陣も好調、巨人ゲレーロはまだ1本塁打

◯4位:阪神(7勝7敗)
マルコス・マテオ投手
7試合0勝1敗3ホールド0セーブ  防御率6.00

ランディ・メッセンジャー投手
3試合2勝1敗0ホールド0セーブ 防御率2.16

ラファエル・ドリス投手
7試合0勝1敗0ホールド5セーブ 防御率1.29

ウィリン・ロサリオ内野手
14試合54打数12安打1本塁打7打点 打率.222

1軍出場なし
呂彦青投手、ディエゴ・モレノ投手

 ここまで5割で戦ってきている阪神。助っ人投手陣に関しては、昨季に引き続き高いレベルにあると言える。マテオは防御率6.00となっているが、これは8日の中日戦で喫した4失点のせい。その他の試合では走者こそ出せども、無失点に抑えている。ドリスは既に5セーブをマーク。メッセンジャーは12日の広島戦の2回途中に、球審に暴言を吐いて退場処分となったが、2勝とさすがの投球。心配なのが4番のロサリオ。ここまで打率.222、1本塁打と、前評判通りの活躍とはなっていない。

◯5位:中日(6勝9敗)
ディロン・ジー投手
3試合0勝3敗0ホールド0セーブ 防御率3.68

オネルキ・ガルシア投手
2試合2勝0敗0ホールド0セーブ 防御率1.64

ソイロ・アルモンテ外野手
15試合59打数24安打4本塁打15打点 打率.407

ダヤン・ビシエド内野手
15試合55打数15安打3本塁打9打点 打率.273

1軍出場なし
スティーブン・モヤ外野手

 12球団で最も驚きだったのが、この中日の新助っ人たちの働きではないか。その筆頭が3番に入るアルモンテ。15試合を終えてリーグ2位の打率.407、4本塁打をマーク。15打点はリーグトップだ。得点圏打率.625は驚異的で、守備の不安を補って余りあるだけのチャンスでの強さを発揮している。先発のガルシアも2戦2勝と先発ローテで勝ち頭となっている。ジーも好投しているが、打線が援護できておらず、2試合連続完投負けを喫している。

◯6位:巨人(5勝10敗)
スコット・マシソン投手
4試合0勝0敗2ホールド0セーブ 防御率0.00

アルキメデス・カミネロ投手
4試合0勝0敗0ホールド2セーブ 防御率0.00

アレックス・ゲレーロ内野手
15試合54打数15安打1本塁打4打点 打率.278

ケーシー・マギー内野手
15試合55打数16安打2本塁打11打点 打率.291

1軍出場なし
テイラー・ヤングマン投手

 最下位に沈む巨人。マシソンは防御率こそ0.00だが、開幕直後は本来の調子ではなく、まだ4試合にしか投げていない。クローザーの前にひっくり返される試合が続いており、カミネロも4試合の登板にとどまっている。ゲレーロは打率.278をマークしているが、わずか1本塁打。他球団が徹底して苦手とするインハイを突いてきており、苦戦している。現在、4番に入るマギーは打率.291、11打点とまずまずの成績だ。

(Full-Count編集部)

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