阿蘇神社斎館の修復開始 壁補強、屋根は銅板に 未指定文化財で初

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復旧工事が始まった阿蘇神社の斎館=阿蘇市

 阿蘇神社(阿蘇市)の氏子の集会場などに利用され、熊本地震で被災した斎館[さいかん]の復旧工事が16日、始まった。修復費に充てる寄付金が集まったため、未指定文化財としては初めて取り組む。

 斎館は1928年築で、木造平屋約270平方メートル。近代和風建築の様式を残す貴重な建造物として評価されている。本震で玄関の柱が傾き、壁の一部が崩れ亀裂も生じた。

 文化財としての価値を損なわないよう現状に近い形で修復し、壁に耐震補強を施す。屋根瓦は建築当初の銅板に戻す。修復費約1億1800万円のうち4千万円は寄付金を充てる。年内の完成予定。

 仮拝殿で神事があり、工事業者や氏子代表ら約10人が工事の安全を祈願。池浦秀隆権禰宜[ごんねぎ]は「地震2年の節目で、ようやく未指定の文化財も一部復旧に踏み出すことができありがたい」と話した。

 阿蘇神社は拝殿など未指定文化財修復のため、寄付者が税の優遇措置を受けられる「指定寄付金制度」の適用を受け4億円を募っており、これまで1億3千万円が集まった。(中尾有希)

(2018年4月17日付 熊本日日新聞朝刊掲載)

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