【MLB】大谷、2回降板に米記者から擁護の声も 「本当に素晴らしい選手」も「彼は人間」

レッドソックス戦に先発するも2回3失点で降板したエンゼルス・大谷翔平【写真:Getty Images】

大谷「マメの影響」で2回3失点降板、3勝目ならず

 エンゼルスの大谷翔平投手が17日(日本時間18日)の本拠地レッドソックス戦で2回3失点でマウンドを降りた。ここまで2戦2勝できていた二刀流右腕は制球に苦しみ、2回までに66球を投じることに。降板について球団側は「マメの影響」と発表した。早期の降板に現地でも「いい決断」との声が上がった。

 大谷はこの日、先頭のベッツに左中間へ先頭打者弾を浴びるなど立ち上がりから苦戦。ストレートは自身メジャー最速の99.8マイル(約160.6キロ)を記録するなど相手打者を詰まらせる場面が多かったが、スプリットやスライダーなど得意とする変化球の制球に苦しみ、球数がかさんだ。2回は1死からブラッドリーに右前安打、バスケスに四球で1死一、二塁とするとホルトの左前適時打、無死満塁からベニンテンディに左翼へ犠牲フライを許し、2回で降板。2回66球で4安打2四球3失点、防御率は3.60となった。

 降板を受け、地元紙「ロサンゼルス・タイムズ」のマイク・ディジョバンナ記者は自身のツイッターで「ショウヘイ・オオタニは3回にマウンドに上がらない。ルーク・バードがマウンドへ。ショウヘイは2回に38球を投げ、本当に労力を使うことになった。いい決断だ」とレポート。レッドソックス番を務めるジャレッド・キャラビス記者は「オオタニに対する熱狂ぶりが一体どんなものなのか、この目で見るのを楽しみにしていたんだけど、彼は今夜のレッドソックス戦で2回しか続かなかった。彼を次のスーパースターの座に就かせてあげるには、アスレチックスに対する2度の先発登板だけでは十分ではなかったと言い切れるようなものだ」と伝えた。

 また米野球専門メディア「ベースボール・アメリカ」のカイル・グレイサー記者はこの日の投球内容を伝えつつ、「彼は本当に素晴らしい選手だ。コマンドが時折不安定になる23歳でもある。彼は問題ない。それにとどまらず、素晴らしい。しかしながら、彼は人間なのである」とレポートした。

 球団側からは右手のマメにより降板したことが発表されたが、今後の投球にどの程度影響するのかは現時点で不透明。レッドソックスの強力打線に対して不完全燃焼のマウンドとなったが、万全の状態に整えて、再び快投を見せたいところだ。

(石川加奈子 / Kanako Ishikawa)

© 株式会社Creative2