長崎で入市被爆したアマチュアカメラマンの小川忠義さん(74)=長崎市江平1丁目=が旧ソ連のチェルノブイリ原発事故現場周辺で撮影した写真の展示会が18日、佐世保市島瀬町の島瀬美術センターで始まった。原発付近で廃虚と化した町の光景などを紹介。小川さんは「事故のリスクを忘れないで、という思いを込めている」と話している。22日まで。入場無料。
小川さんは原爆被害の風化を懸念し、毎年長崎の原爆投下時刻の風景を撮影する活動を続けている。2012年に世界各地で被爆体験を語る非政府組織(NGO)ピースボートの「ヒバクシャ地球一周 証言の航海」に参加。その際にチェルノブイリに立ち寄り、原発施設などをカメラに収めた。
九州電力玄海原発の再稼働が決まったことを受け、一部が原発から30キロ圏内に入る佐世保市で事故のリスクを知ってもらおうと写真展を企画。原発事故から20年以上たっても高い数値を示す線量計のほか、荒廃した遊園地、幼稚園近くで捨てられたままの人形、現地の人々の様子など100枚を飾っている。
小川さんは「チェルノブイリで見た景色、現地で聞いた事故当時の話は想像以上で衝撃を受けた。同じ核の被害者として現状を伝えたい」と話している。
「チェルノブイリ原発」写真展 「事故のリスク 忘れないで」
- Published
- 2018/04/19 00:12 (JST)
- Updated
- 2018/12/10 14:50 (JST)
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