3月11日に解禁日を迎えたシラス漁。昨年と同様に不漁が続く低調な出足となったが、4月に入り水揚げを見せ始めた。
県水産技術センターによると、昨年から続いている黒潮の大蛇行が相模湾全体の好不漁に影響を与えているといい、「暖かい水が黒潮に乗って相模湾に入り、魚の生息域が変わったのでは」と推測する。
市内でシラス漁を営む「丸八丸」(千石河岸53の7【電話】0463・22・7260)の杉山武さんは「解禁当初はダメだった漁が、4月に入って1日あたり200〜300kgの水揚げがあったこともある」と喜ぶ。
「佳栄丸」(千石河岸57【電話】0463・22・6551)の府川佳男さんは「昨年は5月から獲れ始めていたので出足は悪くない。ただ、大きく成長してしまったシラスが多く、このまま続くか見通しはつかない」と期待と不安が入り混じる。
両漁船は、獲れた日の生シラスをはじめ、自前で釜揚げやチリメン、沖漬けなどに加工、店頭で直売している。