中日・松坂、7回2失点の好投も援護なく敗戦「連敗を何とか止めたかった」

今季2度目の先発マウンドに上がった松坂大輔【写真:荒川祐史】

今季最長7回123球の熱投も、自身のエラーが決勝点招く

 どれだけ好投しても、負けてしまっては悔しさしか残らなかった。19日、本拠地ナゴヤドームで行われた阪神戦。今季2度目の先発マウンドに上がった松坂大輔投手は、阪神打線を7回4安打2失点に抑えた。だが、打線の援護がなく敗れ、チームは5連敗。試合後、松坂は「チームが連敗していたので、何とかそれを止めたかったっていう思いだけですね」と、チームを勝利に導けなかったことへの悔しさを露わにした。

 初回、高山を二ゴロ、西岡を三邪飛、糸井を三直と3者凡退の立ち上がりを見せた。2回に糸原の犠飛で先制点を奪われると、同点となって迎えた4回に勝ち越しを許した。先頭・西岡の投ゴロを自らが弾く痛恨のエラー。続く糸井には四球を与え、ロサリオの右前安打で無死満塁に。福留を遊ゴロ併殺打に打ち取ったが、この間に1点を奪われた。

 5回、6回と3者凡退に斬ると、ここで球数は101球に達していたが、7回も続投。1死から福留に右前安打、糸原には四球を与え、2死一、二塁から梅野に中前安打を浴びて2死満塁のピンチを招いた。それでも右腕は最後の力を振り絞った。代打・上本を2ボール2ストライクからの5球目、外角のカットボールで空振り三振に仕留めると、大きくグラブを叩いてガッツポーズ。1球1球に大声援と拍手を送っていたナゴヤドームの中日ファンからは大歓声が巻き起こった。

 それでも、味方打線が3安打1得点に抑えられ、白星に届かなかった。上々の投球に見えたが、松坂自身は「全然ですね」と語り、「長いイニングを投げたことでチームに勝つチャンスが生まれればよかったですけど、2点目も自分のミスから取られましたし、うまく流れを持ってこれなかったのかなと思いますね」と、敗戦の責任を背負い込んでいた。

(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)

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