打撃不振の阪神鳥谷、史上2人目「全試合出場、規定打席未達」の可能性も!?

阪神・鳥谷敬【写真:荒川祐史】

ここまで打率.171で規定打席未達、途中出場が多く…

 阪神の鳥谷敬は、今季から二塁にコンバートされたが、打撃不振にあえいでいる。しかし、史上2位の連続試合出場記録が進行中であるため、出場を続けている。このままいくと、史上2人目の「全試合出場、規定打席未達」になってしまう可能性もある。

 4月19日終了時点で、鳥谷敬は16試合35打数6安打0本塁打2打点5四球5三振の打率.171。2004年9月9日にスタートした連続試合出場記録は1911試合にまで伸びた。

 しかし、鳥谷の打席数は40。規定打席の50打席には届かない。途中出場が多いからだ。

 過去には、現阪神監督の金本知憲が、2010年に全試合(144試合)に出場しながら396打席と規定打席の446に未達という珍記録を残した。金本監督の場合も連続試合出場記録を維持するための苦肉の起用だった。その金本監督の下で、鳥谷が2人目になる可能性も出てきた。

 今季の鳥谷の打撃成績 打順があるのは先発出場

3/30(巨)「2番・二塁」 5打数1安打1三振 
3/31(巨)「代打」 1打数1安打
4/1(巨)「2番・二塁」 4打数0安打
4/4(De)「2番・二塁」 4打数1安打1打点
4/5(De)「二塁途中出場」 打席無し
4/6(中)「二塁途中出場」 1打数0安打
4/7(中)「代打」 1打数0安打
4/8(中)「二塁途中出場」 2打数0安打1四球
4/10(広)「二塁途中出場」  打席無し
4/11(広)「代打」 1打数0安打1三振
4/12(広)「2番・二塁」 4打数0安打
4/13(ヤ)「2番・二塁」 4打数0安打1四球1三振
4/14(ヤ)「代打・二塁」 0打数0安打1四球
4/15(ヤ)「2番・二塁」 4打数3安打1打点1四球1三振
4/18(中)「2番・二塁」 3打数0安打1四球1三振
4/19(中)「代打」 1打数0安打

衣笠祥雄が持つ連続出場のNPB記録2215試合までは「304」

 開幕2試合目の巨人戦で代打出場したことからもわかるように、首脳陣は、もともと今季の鳥谷を休養させながら起用する方針ではあった。オープン戦で鳥谷は、30打数2安打と不振を極めていた。それだけに起用には慎重だったのだ。

 しかし、鳥谷の打撃成績が向上しないこともあり、代打や守備固めでも出場が増えている。4月13日から4試合連続で四球を選ぶなど、持ち前の選球眼は健在だが、それでも出塁率は.229にとどまっている。

 阪神は今季、すでに6人の二塁手を起用している。

鳥谷敬 12試合 18刺殺17補殺1失策1併殺 守備率.972
糸原健斗 6試合 3刺殺6補殺1失策0併殺 守備率.900
西岡剛 5試合 3刺殺7補殺0失策2併殺 守備率1.000
上本博紀 4試合 5刺殺8補殺0失策1併殺 守備率1.000
植田海 3試合 2刺殺1補殺1失策0併殺 守備率.750
山崎憲晴 1試合 2刺殺2補殺0失策0併殺 守備率1.000

 鳥谷が最多ではあるが、若手、ベテランが併用されている。まだ試合数が少ないので、守備面での判断は難しい。しかし、鳥谷は2005年以来、12年にわたって不動の遊撃手だったが、当時の信頼感は、今はなくなったと言えるかもしれない。

 連続試合出場のNPB記録は、衣笠祥雄の2215試合。鳥谷との差はまだ304試合もある。鳥谷自身の打撃が復活すれば問題は解決するが、そうでないときにはNPB史上第3位の1766試合連続出場記録を持つ金本知憲監督は、難しい判断を求められる。

 リーグ最下位のチーム打率.224と貧打にあえぐ阪神には、あまり余裕がない。今後の鳥谷の打席に注目したい。

(Full-Count編集部)

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