神戸製鋼とファナック、異種金属接合のロボットシステムの試作モデルを共同開発

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 神戸製鋼所とロボット・FA装置大手のファナックは19日、これまで接合が困難だった超ハイテン鋼板とアルミといった異種金属や、超ハイテン鋼板同士の接合方法について、従来に比べて最も高い強度で接合可能なロボットシステムの試作モデルを共同開発したと発表した。適材適所な組み合わせでさまざまな素材を使うマルチマテリアル化の流れが強まる中、自動車メーカーの本格採用を狙う。

 このロボットシステムは画像センサーによる接合箇所の位置検出やロボットの正確な移動・加圧、中空形でリベット状の消耗材(エレメント)の送給と嵌合、アーク溶接をはじめとする諸動作を高速かつ自動で対応する。

 同システムでは高い接合の強度を確保でき、片側からの溶接が可能となって適用部材の範囲が拡大。1千メガパスカル級以上の超ハイテン鋼板を継手に使用時も欠陥が出ない造りになっている。自動車用で一般的な5千系、6千系の薄板に加え、高強度な7千系の押し出し材やダイキャスト(鋳造)材にも適用できるなどの利点を持つ。

 同システムをめぐっては、ネジやかしめの仕組みを使った機械的な接合法が一般的だったのに対し、神鋼では昨年、超ハイテン鋼板とアルミを接合できる新たな異種金属接合法「エレメントアークスポット溶接法」を考案。ファナックが持つロボットやエンジニアリング、センサー技術の活用によって自動化にめどを付けた。

 今後は来週25日から28日にかけて東京・有明の東京ビッグサイトで開催する「2018国際ウエルディングショー」においてファナックのブースで実演するほか、自動車メーカーへの提案を通じた実用化を目指す。