元旦ビューティ工業、金属製のサッカーボールを本社(藤沢)と東京支店に展示 屋根マイスターが高い板金技能生かし制作

 金属外装材大手の元旦ビューティ工業(本社・神奈川県藤沢市、社長・舩木亮亮氏)は、本社と東京支店(東京都中央区)の受付に金属製のサッカーボールを展示している。優秀技能者の認定を受けた同社の金属屋根マイスターが手掛けたもので、来訪者に板金技能の高さを知ってもらう。

 ボールは小学生用の4号サイズで、直径は約20・5センチ。板厚0・27ミリの亜鉛鉄板を下地に使い、0・4ミリの硫化銅板で仕上げている。アルミ製の額縁に社名を刻み、台座と壁面を0・35ミリのチタンで構成。うち壁面を同社の内外装材「元旦くろす50」(特寸仕様)で飾るなど細部にまで自社製品や金属を取り入れる。脇には0・1ミリの銅板素地でつくる折り鶴を添え、精緻な職人技ならでは演出を凝らす。

 研究開発拠点の白州技術センター(山梨県北杜市)に所属する金属屋根マイスターが製作した。それぞれの受付ではボールとともに作図から完成までの流れを写真を交えて紹介する。

 金属屋根マイスターは、厚生労働省が指定する国際技能・技術振興財団が金属部門で優秀技能者に認定したスペシャリストたちを指す。元旦ビューティ工業は事業の実施団体として白州技術センターで認定試験を実施しており、2007年から多くのマイスターを輩出する。今後もサッカーボールに続く身近な題材を通じて、マイスターが誇る板金の腕を広く伝えていく。

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