“鬼門”を完全突破せよ!乾貴士、ドイツとスペイン「7年間のユニフォーム」

エイバルで3シーズン目を戦う乾貴士。今季もレギュラーとしてプレーし、ほぼ確実となっているチームの1部残留に大きく貢献している。日本人選手にとって「鬼門」といわれるラ・リーガだが、乾はそれを突破しつつある。

そんな乾だが、今季限りでのエイバル退団とベティス移籍が話題に。本人は移籍の件に関して何一つ明言していないが、もしベティス入団が現実となれば、乾にとって欧州で4つ目の所属クラブとなる。

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今では当然のように欧州でプレーしている乾。思い返すとセレッソ大阪を飛び出し、最初の行き先だったドイツの地に渡ったのは、もうかれこれ7年近く前のことだ。

そこで今回は、乾貴士の欧州での7シーズンをユニフォーム姿で振り返ってみたい。

野洲高校時代はセクシーフットボールで全国選手権を優勝し、高校卒業後に入団した横浜F・マリノスでは壁にぶつかり、そしてセレッソ大阪で見事に花開いた男の、欧州挑戦の足跡。まずは最初のクラブ、2011年のボーフム時代から見てみよう。

2011-12 VfL Bochum

キットサプライヤー:Nike 背番号:11

乾の欧州挑戦は2部ボーフムから始まった。胸のVラインが特徴的なホームキットで、パンツとソックスはホワイトを基調としている。乾はこのシーズン30試合7得点を記録した。

アウェイはホワイトを基調。襟付きのクラシックなスタイルで、ブルーのラインが印象に残るデザインだった。このシーズンの胸スポンサー「Netto」はドイツのスーパーマーケット。

オレンジにブラックのVラインがインパクトあるサードキット。パンツとソックスもオレンジを基調としている。出番は少なかったユニフォームだ。

スカイブルーを基調としたこのユニフォームは、2011年12月20日に行われたDFBポカール(ドイツ杯)のラウンド16、バイエルン戦で着用した特別キット。マッチアップの相手はアナトリー・ティモシュチュクだ。

左胸にはマッチデイ「DFB-POKAL ACHTELFINALE VfL BOCHUM 1848 - FC BAYERN MÜNCHEN 20.DEZEMBER 2011」とプリントしている。

2012-13 Eintracht Frankfurt

キットサプライヤー:Jako 背番号:8

ボーフムでの活躍が評価され、1部に昇格したフランクフルトへ完全移籍。33試合6得点を記録し、チームの6位とUEFAヨーロッパリーグ出場権の獲得に貢献した。

レッド/ブラックの細めのストライプがクラシックなルック。パンツとソックスはブラックを基調としている。

ユニフォームの背番号スペースにはエンブレムに描かれてるイーグルが透かしプリントされていて、その上にホワイトの背番号をプリントするとイーグルが透けて見える仕掛けだった。

アウェイはホワイトを基調にブラックの差し色。シャドーのピンストライプを施している。このシーズンの胸スポンサー「Krombacher」はドイツのビールブランド。

ブラックのサードキットはアウェイの色違い。パンツとソックスもブラックを基調としている。ソックスの前面には各モデル共通でチーム名の略称「SGE」のグラフィックが入る。

2013-14 Eintracht Frankfurt

キットサプライヤー:Jako 背番号:8

乾にとってフランクフルトでの2シーズン目は、苦しんだ時期でもあった。出場機会が減少し、リーグでは無得点に終わっている。

キットサプライヤーはJakoで継続。ホームキットは変わらずレッド/ブラックのストライプだが、クラシックなスタイルだった2011-12モデルに比べると、よりモダンなデザインへと変わった。パンツはブラック、ソックスはレッドを基調としている。

レプリカユニフォームの人気が高かったアウェイキット。ホワイト/ブラックのツートンカラーが格好良かった。このシーズンから胸スポンサーはイタリアの自動車メーカー「Alfa Romeo」に変更となっている。パンツとソックスはともにホワイトが基調。

主にUEFAヨーロッパリーグで使われたサードキット。ターコイズに近いブルーは、フランクフルトでは珍しい。パンツは同じブルーで、ソックスはホワイトを基調にブルーのストライプ。

2014-15 Eintracht Frankfurt

キットサプライヤー:Nike 背番号:8

フランクフルトでの3シーズン目は得点こそ少なかったが、トーマス・シャーフ新監督のもとでレギュラーの座を取り戻した。

このシーズンからキットサプライヤーはNikeに変更。ストライプ柄のデザインに大きな変更はないが、シャツはよりシンプルでスタイリッシュに。パンツとソックスはブラックを基調としている。

アウェイの色もホワイトで変更はない。基本的にシンプルで差し色にはブラックを配している。パンツとソックスもホワイトが基調。

サードキットは、2013-14モデルのターコイズに近い色ではなくシンプルなブルー。パンツとソックスもシャツと同じ色を基調としている。このキットの使用機会はそれほど多くはなかった。

2015-16 Eintracht Frankfurt

キットサプライヤー:Nike 背番号:8

ホームキットは大胆なイメージチェンジを図り、ブラックを基調にピンストライプというデザインに変わった。スポンサーロゴは「Alfa Romeo」の大きな文字が消え、エンブレムだけをプリントしている。

だが乾がこのユニフォームを着たのは、ヴォルフスブルクとの開幕戦のみ。この試合の10日後にエイバルへの移籍が発表となる。

2015-16 SD Eibar

キットサプライヤー:Puma 背番号:8

バスク地方の小さなクラブで、乾は念願だったスペインリーグ挑戦をスタート。レアル・マドリー戦ではダニエル・カルバハルと度々マッチアップすることになる。

ホームキットは伝統的にレッド/ブルーのストライプを使う。胸スポンサー「AVIA」は石油関連企業。

左袖にプリントしているのは、エイバルの街の紋章。

アウェイキットはシャツ、パンツ、ソックスすべてグリーンを基調。左袖には街の紋章をプリントしている。なお画像は掲載できないが、このシーズンはイエローのサードキットも使われていた。

2016-17 SD Eibar

眩いオレンジのサードキット。当初は2015-16シーズンのイエローのサードを継続使用していたが、10月に入ってからこのオレンジが発表された。

なお画像は掲載できないが、このシーズンはライトブルーのアウェイキットも使用した。

2017-18 SD Eibar

エイバルでの3シーズン目は完全にチームの中心メンバーに。まだリーグは終わっていないが、ここまで4得点を挙げてスペインでの自己ベストを更新中。

ホームキットのデザインに大きな変更はないが、他のPuma使用チームと同じく首周りは小さめの襟付きでボタン止め。肩から袖にかけてのドットグラフィックが印象的なデザインだ。

画像は掲載できないが、アウェイはブラックを基調とした「STEP OUT」キットだ。

サードキットはグリーンとホワイトの水平ストライプ柄。パンツとソックスはホワイトを基調としている。

このキットは2016-17シーズン最終節のバルセロナ戦で一足早く使われ、その試合で乾は2得点を挙げた。バルセロナからゴールを奪った日本人は乾が初めて。そういう意味で歴史的なユニフォームといえる。

そういえばこのキット、ストライプの方向こそ違うが移籍が噂されるベティスと同じ色である。

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