【MLB】シャーザーの圧巻変化球は「本当にえげつない」 カーショーとの“頂上決戦”制す

ナショナルズのマックス・シャーザー【写真:Getty Images】

ピンチ切り抜けた1球をMLB公式が動画で紹介、解説者も「シャーザーに敬礼したい」

 ナショナルズのマックス・シャーザー投手は20日(日本時間21日)、敵地ドジャース戦で6回4安打1失点9奪三振3四球と好投し、今季4勝目(1敗)を挙げた。相手先発クレイトン・カーショーとの“頂上決戦“を制し、防御率は1.36と驚異の数字を維持している。MLB公式サイトは、初回のピンチでピーダーソンを見逃し三振に仕留めた変化球を動画で紹介。驚異的な切れ味に地元テレビの解説者も「えげつない」と脱帽している。

 ともに3度のサイ・ヤング賞受賞を誇る、メジャー最強投手の直接対決。この日はシャーザーに軍配が上がった。カーショーが7回9安打4失点4奪三振と本来の出来ではない中、シャーザーは圧巻の投球を披露。6回106球を要したが、ドジャース打線を4安打1失点に抑えてチームを白星に導いた。

 この日、2人の偉大な投手の勝敗を分けたのは、初回の攻防だった。カーショーは先頭のターナーに二塁打を浴びると、ハーパーのタイムリーで先制点を献上。さらに、続くジマーマンにも適時二塁打を許し、いきなり2点を失った。

 一方、シャーザーは先頭テイラーに三塁打を浴び、続くシーガーには死球。無死一、三塁の大ピンチとなったが、グランダルは一飛、ベリンジャーは空振り三振で2アウト。そして、最後はピーダーソンにフルカウントからキレ味抜群の変化球を投じて見逃し三振に仕留めた。

投げ勝ったシャーザーは「最高の相手と対戦することで自分の力を測ることができる」

 外角から内角へ切れ込む驚異の変化に、地元テレビ局の実況は「スライダーで見逃し三振にしました! 彼(ピーダーソン)はあらゆる球に備えていましたが、この球は予期できませんでした」と絶叫。さらに、解説者のF.P.サンタンジェロ氏も「マック・シャーザーに敬礼したいよ。えげつないスライダーだった」と脱帽した。MLB公式サイトでは、この1球はカーブと判定されている。このピンチを無失点で切り抜けたことで、シャーザーはリズムに乗った。

 MLB公式ツイッターも、この1球を動画で紹介。すると、コメント欄にはファンから「なんてこった」「唯一カーショーに比肩する選手。シャーザーに深い敬意を」「ヤバいくらい最高」「マックス!」「本当にえげつない」などと絶賛の声が集まった。 

 今季もサイ・ヤング賞の最有力候補と見られている2人。ここまではシャーザーが4勝1敗、防御率1.36と圧巻の成績であるのに対して、カーショーは援護にも恵まれず1勝3敗、防御率2.45となっている。MLB公式サイトによると、直接対決を制したシャーザーは「最低の相手では自分の力を測ることはできない。最高の相手と対戦することで自分の力を測ることができる」と話したという。開幕1か月の段階では、昨季のサイ・ヤング賞右腕がリードを奪っている。

(Full-Count編集部)

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