地元産で手作りそば 二宮でイベント、親子ら堪能

 地元産のそば粉を使ったそば打ちを通じて地域の魅力を知り、世代間交流も図るイベントが22日、二宮町一色の古民家ふるさとの家で催された。汗して作った手作りのそばには同町で取れた野菜の天ぷらも添えられ、参加者は約130年前に建てられた民家の雰囲気とともに堪能した。

 同町から古民家を借り、管理運営する「一色小学校区地域再生協議会」が主催し、家族連れら約50人が参加した。

 イベントでは、昨秋に種まきし、約50キロを収穫したソバを使用。参加者は同協議会の担当者のアドバイスを受けながら、そば粉に水を混ぜて練ることから、そば切り包丁で切るまでの一連の作業に挑戦した。

 指につく生地や、打ち粉をふっての延ばしなどに悪戦苦闘しながらも、手作りのそばが次々と完成。太さがまばらになっても、苦労した分だけ味は抜群。同協議会が用意してくれた地場産のタマネギやニンジン、サツマイモの天ぷらとともに、舌鼓を打った。

 小学校6年生の女児(11)は「生地をこねるのに力が必要で難しかったけれど、おいしくできました」と相好を崩す。父親(46)も「ただ遊ぶのではなく、こういう場所で子どもたちが楽しそうに実体験することができて良かった」と笑顔を見せた。

 同協議会の岡村昭寿会長(76)は「古き良き歴史的な資源が残る地域の魅力に触れてもらいたい。地域の事業として継続できれば活性化にもつながる」と強調した。

古民家を舞台にそば打ちに挑戦する参加者ら=二宮町一色

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