JFE鋼板、〝短尺〟対応の新工法開発 折板屋根のカバー改修

 JFE鋼板(社長・小川滿氏)は20日、既設の折板屋根を改修時に短尺折板でカバー改修が可能な縦継ぎの新工法「ジョイント角はぜ」を開発したと発表した。一昨年に高強度折板「タイトロック500」を改修用に設計した工法を確立したのに対し、今回は全国で汎用的に用いられる短尺の角はぜⅡ型折板に適用。2018年度下期からの販売に向けて供給体制の整備を進める。

 ジョイント角はぜは、縦方向の継手部に設けた高耐久な2段ガスケットにより、超高層ビルの外壁にも使われるオープンジョイントを形成。高い水密性を発揮するほか、複数の固定金具で敷地や搬入の条件に適した折板の長さを選べる。先端に取り付ける軒先の金具で高い耐風圧を確保するとともに、既設と改修双方の折板の間に断熱材を敷いて快適な室内空間を実現する。

 折板屋根をめぐっては、長尺の折板を現地に搬入したり、建設現場で成形したりするなどして葺く方法が多く採用される。改修工事では建築物を取り巻く周囲の状況次第で長尺屋根や成形機を搬入できない場合があり、短尺折板の採用が有効ながら、折板のつなぎ目における漏水対策が不可欠だった。

 短尺の折板でカバー改修できるJFE鋼板の縦継ぎ工法では、一連の課題を解消。工場や倉庫をはじめ大規模な建築物を中心に市場ニーズが高まる折板屋根の改修工事に対応する。

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