サッカー専用スタジアム2023年完成へ ジャパネット、施設構想発表 高層ホテル、マンションも

 長崎県佐世保市の通販大手、ジャパネットホールディングスなどは26日、三菱重工長崎造船所幸町工場(長崎市幸町)の跡地に計画しているサッカー専用スタジアムを核とする施設の構想を発表した。30階以上の高層ホテルとマンションを構え、オフィスや商業施設も建設。総工費は500億円超で、2023年の完成を目指す。

 発表によると、検討中のアリーナを含め六つの機能を持つ。2万3千人収容できるスタジアムは、フィールドと観客席を近くに設計。音楽イベントの開催も予定し、屋根を透明にしてホテルやマンションからも見ることができるよう工夫する。

 マンションは34階建てで300戸が入る。ホテルは36階建てで、サッカー観戦に訪れたサポーターや観光客をターゲットに300室設ける。ホテル下層部には延べ床面積約1万8千平方メートルのオフィスフロアを設ける。商業施設は大型ショッピングモールなどは考えておらず、近隣の商業施設との「すみ分け」を図る。

 ジャパネットの高田旭人社長は会見で、「長崎に育ててもらい、地元出身の社員も多い。もっと若者が楽しめる環境をつくり、長崎に恩返しをしたいという思いで取り組みたい」と語った。サッカーJ1、V・ファーレン長崎について、ホームスタジアムは新スタジアムとするものの、本拠地は諫早市のまま変更しない考えを強調した。

 ジャパネットは、総合不動産サービス大手ジョーンズラングラサールの日本法人や大手ゼネコン竹中工務店などと連携し、幸町工場跡地の再開発に関する優先交渉権を獲得。夏までに土地の売買契約を結ぶ見通し。

ジャパネットホールディングスなどが計画する新スタジアム(中央)のイメージ。36階建てのホテル(右)と34階建てマンション(左)なども整備する

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