JFEHD新中計、連結経常益・年平均2800億円

JFEスチールで2200億円

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設備・事業投資、3年で1兆円

 JFEホールディングス(HD)は26日、2018年度から3カ年の中期経営計画を発表した。技術開発を軸とした成長戦略や国内収益基盤の強化策など前中計で推進した施策をさらに深掘りし、収益力強化に加え、企業価値を高める。財務目標は連結経常利益で2800億円(年平均、17年度実績は2163億円)。このうち2200億円を鉄鋼事業(JFEスチール)で確保したい考えだ。企業体質の強化策も継続。この一環として中期計画に連動した役員報酬制度を18年度から導入する。

成長戦略・国内整備深掘り

 中計3年間の総投資額(設備・事業)は1兆円規模とする。国内で9千億円規模、海外で1千億円規模を投資する計画だ。

 同日記者会見した林田英治社長は、「前中計では、やるべきことはできたが成果がまだ上がっていない部分もある」と述べ、この積み残した課題を踏まえ、中計を策定したと強調した。また、人口減による鉄鋼消費の伸び悩み、自動車電動化の動きなど、日本鉄鋼業を取り巻く将来の構造変化を指摘し、「中計の着実な実行を通じ、ピンチをチャンスに変えたい」と述べた。

 JFEスチールでは年間粗鋼生産3千万トンを安定して生産できる体制を目指す。その上で、IT(情報技術)の積極活用などを通じた生産性向上策に加え、3年間で1050億円のコスト削減を計画。収益力をさらに高める。

 国内設備投資額は8500億円規模とする。自動車の軽量化ニーズ、社会インフラ更新ニーズの拡大などをにらみ、研究開発投資に3年間で1100億円(前中計比10%増)を投じる計画だ。

 海外事業では中計期間中に複数の海外拠点が稼働を予定している。各プロジェクトの立ち上げに全力を挙げるとともに、収益拡大の取り組みをグループ一体で推進する。

 企業体質の強化策の一環として導入する役員報酬制度は中期計画の業績目標などに連動して報酬額を決める仕組み。JFEHDのほか、JFEスチール、JFEエンジニアリング、JFE商事の取締役、執行役員が対象。報酬委員会の答申などを踏まえ報酬額を決定する。