864人が追加提訴 原告最多8879人に 厚木5次爆音訴訟

 日米が共同使用する厚木基地(大和、綾瀬市)の航空機騒音の解消を目指し、基地周辺住民が国に航空機の飛行差し止めと損害賠償を求めた「厚木基地第5次爆音訴訟」で、第3陣となる住民864人が1日、横浜地裁に追加提訴した。昨年8月の第1陣、同12月の第2陣と合わせた原告数は8879人になった。

 原告団によると、第5次訴訟の原告の募集はこれで終了した。目標の1万人には届かなかったが、過去最多となった。今月21日に同地裁で第1回口頭弁論が開かれる予定。

 第3陣もこれまでと同様に、民事訴訟と行政訴訟の双方で基地を離着陸する自衛隊機と米軍機の飛行差し止めを請求。さらに騒音被害に対する損害賠償として、1人当たり月額4万円の支払いを民事訴訟で求めた。第1陣、第2陣の原告と合わせた請求総額は約131億円に上る。

 米空母艦載機の岩国基地(山口県)への移駐は3月に完了したが、原告団の大波修二団長(71)は「(厚木基地外から飛来する)外来機や自衛隊機による騒音は続いている。こうした状況を訴えて良い判決を勝ち取りたい」と語った。 

横浜地裁

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