青葉区薬剤師会 「おくすり手帳を外国人に」 多言語版の配布を開始

横浜市青葉区

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店頭に貼るステッカーを受け取る山崎会長(右)と、プロジェクトのメンバー

 青葉区薬剤師会(山崎秀之会長)は4月末から、処方内容などを記録する多言語版お薬手帳の無料配布を開始した。区内薬局で外国人に案内していくほか、災害時でも活用していきたい考えだ。

 お薬手帳の名称は「わたしのおくすり手帳」で、A6判の48ページ=写真下。やさしい日本語に加え、英語、中国語、韓国語に対応する。手帳の使い方や薬の飲み方、地震時の対応などが書かれている。また、住所などのほか、既往歴やアレルギーの有無、宗教上の食事制限なども書き込めるようになっている。手帳は、同会90の会員薬局に来局した外国人に対して、希望があれば配布。取扱いは店頭にステッカーを貼り出して周知する。

 同会によると区内に居住する外国人の数はそれほど多くはないが、従来のお薬手帳は外国語に対応していなかった。窓口で案内をする際はジェスチャーを使うなど苦労が多かったという。山崎会長は「その場では口頭で伝えられていても、自宅で薬の飲み方が分からなくなることもある。会員薬局からは(手帳に)好意的な反応が出ている」と話す。

 今後は災害時に指定される災害時地域定点診療拠点への備蓄品に手帳も加えることで、緊急時にも活用していく。「電池切れでスマートフォンなどが使えないとき、紙の手帳は便利」と山崎会長。

全国的に初の取り組み

 手帳を発行したのは「多言語版おくすり手帳普及プロジェクト」(小池由美代表)。青葉区に拠点がある市民団体「共生のまちづくりネットワークよこはま」と(株)大川印刷=西区=、ジャパンハウジング(株)=同=の協働事業で、昨年6月に発行・販売を開始した。全国各地で利用が始まっていたが、薬剤師会での導入は今回が初となる。小池代表は「外国人が安心して暮らせる、多文化共生のきっかけになれば」と話し、「1つのモデルケースとして各地に広めていきたい」と期待を寄せる。山崎会長は「会としては大歓迎。今後も協力していきたい。情報拠点も担う薬局の新たなツールとして利用していければ」と語った。