「ニチコン」ブランドのコンタクトレンズを製造販売する(株)日本コンタクトレンズが民事再生を断念、今後は破産へ

 平成28年11月15日に名古屋地裁に民事再生法の適用を申請した(株)日本コンタクトレンズ(TSR企業コード:400401622、法人番号:3180001020547、名古屋市中川区好本町3-10、設立昭和39年5月、資本金3億6820万円、水谷純社長)と、関連の(株)日本コンタクトレンズ研究所(TSR企業コード:290896800、法人番号:1010001062095、東京都中央区日本橋箱崎町1-7、設立昭和39年2月、資本金4840万円、同社長)は5月1日、名古屋地裁に民事再生法の廃止を申請した。申請代理人は若杉洋一弁護士ほか6名(弁護士法人大江橋法律事務所、大阪市北区中之島2-3-18、電話06-6208-1500)。
 負債は、日本コンタクトレンズが約14億2000万円、日本コンタクトレンズ研究所が約4億7000万円で、2社合計で約18億9000万円(民事再生法申請時)。
 今後、破産手続きに移行する見込み。

 日本コンタクトレンズは、ハードレンズを中心に付随するケア用品の製造販売を手掛けていた。「ニチコン」ブランドで高い知名度を築き、ピークとなる平成8年2月期の売上高は約40億円に達した。しかし、その後は同業他社との競合や短期交換型レンズの販売鈍化などで、平成28年2月期の売上高は約20億700万円へ減少。赤字計上から借入金の返済負担が重くのしかかり資金繰りが逼迫し、28年11月15日に民事再生法の適用を申請。28年11月、民事再生開始決定を受け29年12月、スポンサー企業との間でスポンサー契約を締結。30年3月には再生計画の認可を受けていたが、スポンサー契約に定める条件を満たせず、支援が受けられない事態となったことから、関連の日本コンタクトレンズ研究所とともに今回の措置となった。

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