金属行人(5月9日付)

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 電炉メーカーが使う鉄スクラップの中に、銅などを含んだ雑品スクラップが紛れ込むケースが散見されており、電炉メーカーでは検収員の増員や、取引スクラップ業者に通達を出すなどして、雑品スクラップの混入に神経をとがらせている▼「最近、溶鋼の中のカッパー(銅)値がやや上がっている。雑品のチェックは厳しくしているつもりだが、改めて検収の強化を進めている」。ある電炉メーカーの話だ。溶鋼の銅成分が多くなると、ビレットなどに割れが生じやすくなり、製品の圧延ができないなど問題が起きる▼雑品スクラップとは、鉄・非鉄金属・プラスチックなどが混在したスクラップで、モーター、配電盤、家電やIT機器などがその代表例。通常は鉄・非鉄・樹脂などを仕分けして再利用するが、仕分けには多くの人手やシュレッダー設備などが必要になるため限界があるようだ。スクラップヤードなどに在庫された雑品スクラップから発火するケースもあって、国も管理責任を厳しくしている▼これまで中国向けに大量に輸出されてきたが、中国が輸入を厳しくする措置を取ったことで、国内の電炉に還流するケースが増えてきている。この問題は今後、電炉各社にとって深刻化する恐れもある。