【MLB】大谷の打撃技術、通算3319安打の敵将も認める「言うまでもなく素晴らしい」

マルチ安打を放ち勝利に貢献したエンゼルス・大谷翔平【写真:Getty Images】

ツインズのモリター監督も脱帽「言うまでもなく素晴らしいスイング」

 エンゼルスの大谷翔平投手は10日(日本時間11日)、本拠地ツインズ戦で4打数2安打2打点と活躍した。3回に適時二塁打を放つと、7回には7試合ぶりの一発となる豪快な5号ソロを放ち、今季7度目のマルチ安打を記録。チームの7-4の勝利に大きく貢献した。

 現役時代にメジャー通算3319安打を記録し、米国野球殿堂入りも果たしているツインズのポール・モリター監督は「言うまでもなく、素晴らしいスイングだった」と脱帽。大谷はメジャー史上屈指の名打者から称賛を受けている。地元紙「パイオニア・プレス」が報じている。

 メジャー歴代9位の安打数を誇る敵将も唸る大谷の打撃だった。3回2死二塁の第2打席では、右腕ベリオスの84マイル(約136キロ)のチェンジアップを捉えて右中間にタイムリー。打球は外野手の間を抜けず、右翼のケプラーが処理したが、大谷は圧倒的な走塁スピードでツーベースとした。二塁到達タイムは今季チーム最速の8.07秒を記録する衝撃の一打となった。

 そして、2点リードで迎えた7回の第4打席で豪快な打撃を見せる。2死走者なしの場面で3番手のサイド右腕ヒルデンバーガーの速球をフルスイング。完璧に捉えた打球は中堅左に突き刺さった。飛距離414フィート(約126.2メートル)の5号ソロとなった。

「言うまでもなく、(二塁打と本塁打の場面で)彼は素晴らしいスイングを見せた」

 記事によると、モリター監督は試合後にこう話したという。現役時代に「イグナイター(発火装置)」の異名で知られた名手は、2004年シーズンにマリナーズで打撃コーチを務め、イチローを指導した経緯もある。マリナーズの会長付補佐に就任した背番号51とは、今でも信頼関係で結ばれている。

打撃技術に脱帽「甘い球が来れば、彼はヒットにしてしまう」

 モリター監督はさらに「彼はチェンジアップを捉えて二塁打にした。少し高めに浮いたところを、彼は見逃さなかった。ヒルデンバーガーのシンカーが沈まないのを見たことはなかった。それで一巻の終わりになってしまった」と続けたという。2人の投手の失投を完璧に捉えた大谷の打撃に脱帽していた。

 大谷はこれで打率.354、5本塁打、16打点。長打率は.677で、OPS(出塁率+長打率)は1.077とメジャートップクラスの数値だ。

 モリター監督は記事の中で「我々は彼が危険な存在だと知っている。慎重に投げなければいけない。彼に内角を意識させたいが、間違いなく、彼には打撃面の技術がある。甘い球が来れば、彼はヒットにしてしまう」とも話している。

 レジェンドも認めた大谷の打撃技術は紛れもなく本物。投打に止まらない活躍を見せ、“オオタニフィーバー”は全米で拡大の一途をたどっている。

(Full-Count編集部)

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