歩いてコロコロ ついに集大成 東大院教授ら踏査、湯河原含む登山図 箱根町・湯河原町・真鶴町

 赤い車輪を転がして湯河原や箱根の山々を実測した「箱根・湯河原登山詳細図」(吉備人出版)がこのほど完成した。地図の作成や解説などを手掛けたのは、東大大学院で超伝導を研究する前田京剛さん(60)だ。

 前田さんは5年ほど年前に同地図シリーズの世話人・守屋二郎氏と出会い、現地を歩いての調査(踏査)や校正を手伝い始め、2年ほど前から今回の図に取り組んでいた。

 踏査には21人が参加して距離や所要時間などを記録。従来のマップには載っていないウォーキングコースもぎっしり盛り込み、山や峠、バス停などの名前に英文表記も添えている。湯河原では星ヶ山公園周辺の正確な資料が乏しく「逆に調べ甲斐があった」という。地図作りは前田さんの超伝導研究には関係ないが、リフレッシュも兼ねたライフワークにしていた。「一人のビジターとしてこのエリアへの思い入れを持っている。ぜひ手に取って頂き、感想やご批判を聞かせて欲しい」と前田さん。地図は5月15日から発売される。

江之浦を歩く前田教授

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