マンションの地震対応“切り札”が一箱に 熊本の経験を全国へ

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「マンション地震対応箱」の中に入っている、地震発生時にやるべきことが書かれたカードなど=熊本市
熊管連が作った「マンション地震対応箱」。箱の中にやるべきことが書かれたカードが入っている=熊本市

 熊本市のNPO法人「県マンション管理組合連合会(熊管連)」が、地震の発生から復旧まで、管理組合がやるべきことを時系列に記したカードを納めたキット「マンション地震対応箱」を作った。監修した福岡大の古賀一八教授(建築防災)は「全国初の取り組みで、日本中に広めるべきだ」と話している。

 熊本地震で各管理組合が苦労した点などを踏まえて作成。マニュアルなどと違い、誰でも実践しやすいカード式になっている。透明な箱に入っており、マンションの入り口など見えやすい場所に置いておく想定だ。

 具体的には「安否確認が取れない部屋の番号を記録する」など、初動時にその場にいる人に渡して行動してもらう「ミッションカード」や、避難場所や支援物資の情報を書き込んで掲示板に張り出せるひな型などで構成する。

 すぐに専門家が見つからない時にマンション倒壊の危険性を判断する方法や、罹災[りさい]証明と地震保険の判定の違いや申請する際の注意事項も明記。復旧工事に向けた合意形成の方法や、補修場所別の目安となる見積もり金額なども盛り込んだ。

 熊管連の堀邦夫会長(68)は「熊本地震では何をやっていいか分からずに右往左往した管理組合も多かった。熊本の経験を全国に発信したい」と話す。

 熊本地震で被災マンションの調査にも当たった古賀教授は「首都直下など、今後いつどこでマンションが被災する地震が起きてもおかしくない。対応箱を使った防災訓練も可能で、日ごろからの備えにもつなげられる」と話す。

 熊管連に加盟する熊本市内約80のマンション管理組合に配るほか、他県のマンション関連団体にも送る。加盟していない管理組合には有償での配布を検討する。熊管連TEL096(351)2646。(太路秀紀)

(2018年5月13日付 熊本日日新聞朝刊掲載)

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