ホークス内川、猛打賞と3打点でお立ち台「3本目が打ててうれしかった」

ソフトバンク・内川聖一【写真:藤浦一都】

地元の祝福にも「結果出ていない」とジレンマ

 ソフトバンクの内川聖一が13日の日本ハム戦で今季初の猛打賞。走者一掃の二塁打で3打点を挙げて、ヤフオクドームでは今季初となるお立ち台に上がった。

 通算2000本安打を達成して本拠地に戻ってきた内川聖一。11日には2001本目を本塁打で飾って地元のファンを喜ばせたが、大事な場面で凡退し試合は敗戦。12日も安打数を2003本まで伸ばしたが好機で打てず、人一倍責任を感じていた。

 迎えた13日は3回裏のセンター前ヒットを手始めに3打席連続安打。今季初の猛打賞を記録するとともに、2本目のヒットが満塁からの走者一掃打となり3打点も挙げた。

「2本打った試合はあるけど、なかなか3本打てなかったんで個人的には(3本打てたことが)うれしかったですね。ランナーがいる時に打てなかったこともずっと気にしていました。ああいう場面でボクが打てばこういう試合になるんだなと改めて思いました」と、猛打賞と得点圏での安打にホッとした表情を浮かべた。

2000本達成までに苦しんだ要因を自己分析

 お立ち台でも「迷惑をかけてきた」という言葉を口にしたが、試合後の会見では「これから取り返すチャンスはあるし、取り返さないといけない。チームに貢献できるようにやっていくだけです」と繰り返した。

 また、内川は2000本を達成するまでに苦しんだ要因を自分なりに分析し、今はその反省を生かそうとしている。

「2000本打つまでは、ボールを打ちにいく段階で飛んでいった先をイメージしていました。それだと打球も弱くなるし、力も伝わらなかったと思います。力強く振りたいと考えてしまうと、身体だけを振ってバットが出てこないので、今はバットを放り投げる、バットに仕事をさせる感覚で振りにいっています。(2000本到達までの過程で)そういうところの大事さも感じさせてもらったと思いますね」

 埼玉で達成して地元に戻ってきたことで多くの人に祝福の言葉もかけてもらったというが「『おめでとう』と言っていただけるうれしさはありますが、結果が残っていないことへのジレンマはあります。あとは積み上げていくだけなので、やっと純粋なところでバッティングできるなというところですね」と内川。この日の猛打賞は、内川らしさを取り戻す大きなきっかけになりそうだ。

(Full-Count編集部)

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