【ブログ】ホンダ田辺さんのサプライズ誕生祝い/F1スペインGP現地情報2回目

 F1スペインGP決勝日の現地の様子をムッシュ柴田氏がお届けします。F1決勝前のF2レースでは日本人同士の大きなクラッシュも……

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レースに明暗、悲喜こもごもは付き物ですが、今回はそれがいっそう甚だしかった気がします。

あ、その話の前に、まずは決勝当日のサーキットの様子から行きましょう。この日は、朝のうちはどんより天気でした。

前回紹介した『クルマ多数壊され事件』後も、特に警備が強化された風には見えないメディアパーキングにクルマを止め、パドックに続く階段を上がって行くと、スペインの王様たちに遭遇しました。

お祭りの時、この中に人が入って練り歩いたりするんでしょうか。興味津々の男の子が、スカートの中に頭を突っ込んでました(笑)。

この日はまず、ホンダの山本雅史モータースポーツ部長の囲み取材から、お仕事開始。

あ、その前にホンダ食堂で朝ご飯をがっつりいただきました(汗。いつもながら、美味しゅうございました。

山本部長には、当然ながらレッドブルとの交渉について質問が集中!もちろん具体的な内容は話してくれませんでしたが、かなり進んでいる印象でした。

とはいえ「レッドブルは他のどこよりも、勝つことに重きを置いているチームなんですよ」と何度も繰り返してましたから、最後はホンダ製パワーユニットの性能、今後の進化の見通しが決め手になりそうです。

「たとえレッドブルと組んだとしても、トロロッソとのいい関係は変わりませんよ」と言っていたのも、印象的でした。

 そういえば前日の予選後には、田辺さんのサプライズ誕生祝いが、エンジニアルーム内で行われたんだそうな。

「去年までのチームでは、こんなことなかった」という声もどこからか聞こえてきましたが、田辺さんによれば「第2期の時には、誕生日が同じのデイブ・ライアンといっしょに祝ってもらった」とのこと。時代がチームの雰囲気を変えてしまったんでしょうか。

さて悲喜こもごもです。まずはGP3のレース2。

ジュリアーノ・アレジ選手が、フロントロウから見事優勝です。レース2でしか勝てない「レース2マイスター」なんて陰口を叩く人もいますけど、勝ちは勝ちです。

何より今回はちょいウエット路面から急速に乾いて行く難しいコンディションにもかかわらず、終始危なげない走りで後続を抑える完璧なレースでした。

しかしそのあとに行われたF2のレース2では、あろうことか日本人ドライバー同士が接触して同時リタイア……。

牧野選手のクルマに福住選手のクルマが一瞬乗り上げ、「ハロが僕を守ってくれました」と牧野くんが言うほどの大きな事故でした。

パフォーマンス自体は上向いているだけに、次戦モナコに期待ですね。

そしてF1決勝レース。予選12番手だったガスリー選手は、グリッドに向かう途中で「今までで一番マシンの感触がいい」ことを感じたそうで、上位入賞が大いに期待できました。

パパ、ママたちもフランスからやって来て、ガレージ奥で応援です。

しかしご存知のように、レースは1周もしないままに終了……。

一方、GP2(F2)時代、同じプレマでタイトルを獲得したシャルル・ルクレール選手は、前戦アゼルバイジャンGPに続いての、連続ポイント獲得。

非力なザウバーでこれだけの結果を出すのは、さすがです。この二人が数年後、フェラーリとレッドブル(ホンダ?)で、タイトル争いを繰り広げてくれたらいいですね~。

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