鉄筋施工業のディビーエス、最新の鉄筋自動加工機導入

異形棒のコイル製品にも対応

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 鉄筋施工業のディビーエス(本社・愛知県豊橋市、社長・山本俊輔氏)は、伊MEP(メップ)社製の最新型の鉄筋自動加工設備を導入、今月から本稼働した。岡谷鋼機(本社・名古屋市、社長・岡谷篤一氏)が国内正規代理店となり導入する国内1号機。異形棒鋼のコイル製品の普及も視野に入れた設備で、世界初のレール自走式鉄筋自動加工機。本体がストッカーまで材料を取りに行き、切断・曲げ加工する。また、別稼働する集荷機上で加工品を自動選別する。鉄筋加工業でこうしたマルチ機を導入するのは同社が初。当面、単体稼働で月産400トンを目指す。

 同社は、鉄筋工事業のほか鉄筋定着板の「DBヘッド定着工法」(鉄筋の先端にダクタイル鋳鉄製のリングを取り付け、その機械的引っかかりを曲げアンカーの代替えとする工法)の製造・販売、DBフック(DBヘッド剪断補強鉄筋=NETIS登録済)にも定評がある。

 トピー工業のTAコイル(コンパクトコイル。今秋発売予定)のデリバリーにも備え、異形棒鋼のバーインコイル製品、コンパクトコイルの加工が普及することにも焦点を当て、今回最新型の総合加工設備を導入した。

 大きさは単一鉄筋加工設備としては世界最大級(長さ30メートル×幅18メートル)。D10~D29(最大長さ12メートル)の異形棒鋼を自動で切断・曲げ加工できる。背面に18個(長さ12メートル)の積層型材料ストッカーも装備する。最大の特徴は加工機自身がストッカーまで材料を取りに行き、自動で切断・曲げの加工をこなす点。個別に動作する集荷機上で、加工品を自動選別するのも特徴。

 同型機の導入例は、世界で4台目、アジアでは初。鉄筋加工で小径から大径までの切断・曲げ・仕分けを1台でこなすマルチタスク機は珍しく、国内で導入例はない。

 最新設備の導入により従来2~3人で行っていた作業を無人でも行える。

 MEP社は伊の老舗鉄筋自動加工機メーカー。コイル鉄筋の矯直で他社をリードするパテントを持つ。高い加工精度と生産効率が特徴。

 鉄筋のコイル加工機は世界的にはかなり普及しているが、日本では異形棒鋼のコイル製品が普及していないために導入例もほとんどない。設備導入が進めば、国内でも鉄筋コイル製品の普及につながる可能性がある。

 また岡谷鋼機では、鉄鋼と機械という事業の両輪を生かしたメンテナンス体制を構築。鉄筋積算システムとの連携も目指すほか、QRコードやタッチパネルによる入力などにより、加工プロセスの一元化と生産性向上をPRする。

 山本社長は「生産性を高めることが難しかった鉄筋加工業では初めての『人手不足を意識した生産設備』の導入。これにより加工素材の在庫圧縮、物流の効率化、加工前リードタイム短縮に大きな効果が出る」としているほか「NC制御のため、母材形状等の変化にも対応しやすい」と語る。

生産システムも一新/オンラインで加工指示可能に

 ディビーエスは、大アール加工の大幅な効率向上や玉掛作業の減少などを目的に、自社の生産システムを一新する。

 同社では、伊MEP(メップ)社製の最新型の鉄筋自動加工設備を導入し本稼働。

 これを機に、同設備とオフィスをLANで結び、オンラインで加工指示するシステムを構築する。

 新システムへの移行により、機械側のAI技術で材料の取り合わせを作り出し、歩留まりを向上。鉄筋工事全体の生産性向上につなげる。鉄筋加工の24時間稼働も可能になる。

 また、光学センサーの設置や立入禁止エリアの徹底などの安全設計を進め、加工現場の安全性を高める。